[グアムもう一つの再編・在沖米海兵隊移転](3)/基地拠点化へ計画進む
沖縄タイムス 2009年08月02日
グアム北部のジーゴ村に位置する米空軍アンダーセン空軍基地。7680万平方メートル以上の広大な敷地は嘉手納基地と嘉手納弾薬庫を併せた面積の1・65倍以上を誇る。
6月30日、駐機場で爆撃機B52が長い主翼を広げていた。「ベトナム戦争時はこのアンダーセンから爆撃に飛び立った」。グアム統合計画室現地事務所のジャクソン所長が説明する。
エレメンドルフ基地(アラスカ州)から一時配備されているステルス戦闘機F22Aラプターが離陸したかと思うと、大型輸送機C17グローブマスターが着陸した。確認すると所属はオーストラリア空軍。同基地には米空軍第36航空団のほかオーストラリアのテナント部隊も配備されている。
アンダーセン基地は3000メートル超級の滑走路を2本運用し、西太平洋からインド洋までを臨む前方展開基地だ。航空自衛隊のF15も1999年、初の海外派遣で同基地に飛来。断続的に共同訓練を行い、今年2月にも、F2戦闘機がF22と共同で訓練した。
約110キロ北には、無人島の射爆撃場ファラリョン・デ・メディニラ島がある。「米軍も空自も実弾を撃てる」(ジャクソン所長)という。米軍は同盟国と共同で、太平洋地域を管理すると同時に、無人偵察機グローバルホークや空中給油機も常駐配備する計画だ。
滑走路脇の海兵隊移転予定地のノースランプ地区。ジャクソン所長は「普天間からCH53中隊が来るし、一時展開するさまざまなタイプのヘリが受け入れられる。V22(オスプレイ)も可能だ。30日間の大規模演習ができる」と話す。
司令部庁舎、格納庫、駐機場、倉庫群。海兵隊の航空部隊の一拠点が整備される。米政府は2010会計年度で電気、水道などインフラ整備や駐車場に約104億円計上する計画だ。
同基地に近いコンピューター・通信基地(NCTS)フィネガヤン地区南部は、空き住宅が広がる。90年代に入り、技術革新に伴い、NCTSで通信衛星などを運用する部隊の定員が縮小したからだ。
「ここを取り壊し、日本の予算で沖縄の海兵隊の兵舎をつくる。ⅢMEFや第3海兵師団司令部、下士官宿舎、訓練施設、フィットネスジム、すべて整う」
居住地のフィネガヤン南部から海兵航空部隊が移駐するノースランプへの移動をスムーズにするため、森林を切り開いて新しい基地ゲートも新設される。日本政府は約129億円を予算化した。「2年後に来たら、まったく違う風景になっているだろう」と胸を張るジョンソン所長。「日米双方の予算が連動して10年秋から着工できるだろう」と述べ、14年の移転完了を強調する。(政経部・吉田伸)