おはようございます。きくです。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。

不定期で投稿しております、私のリウマチいついて。
読んでいただけたら幸いです。
 

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【訪ねた町を楽しむ・大垣祭 ココロの浄化・西行法師】

2016年5月14日
次の日は文化祭。泊まるホテルは、
大垣よりも名古屋寄りの先にある
岐阜羽島でしたが、せっかくなので、
初めて来た大垣を知りたいと思い、
立ち寄りました。

駅を降りて歩いて行くと、
商店街の歩行者天国になっていた
広い車道には、
山車が集まって並んでいて、
人も出店もたくさん集まっていました。

商店街の道をずっと進んで歩いて行くと、
道路脇に、湧き水の出る場所がありました。

湧き水が流れた先は
小さな池のようになっていて、
中には金魚と、底には田螺(タニシ)が沢山いました。

綺麗な水をありがたくいただき、
道の先を見ると、
その直ぐ目の前に、
守屋多々志美術館がありました。

中へ入ってみると、大垣市出身の日本画家、
守屋多々志さんの
修行時代から晩年の絵が並んでいました。

緻密な絵
綺麗な絵
勇ましい絵
重く素朴な絵
神秘的な絵

一人の画家が描いた絵は、
人生の中でこんなに変わるものなのか
と驚きました。

観ていくうちに、
ある絵の前で立ち止まりました。
西行法師が三途の川を渡ろうとしている、
大きな絵でした。

私は涙が出てきて、
少しの間そこから動けませんでした。
思いっきり泣きそうだったけれど、
係の人がいたので、抑えていました。

その絵に、亡くなった父が重なりました。
私には、父が三途の川を
渡ろうとしている光景の画に見えたのです。

私は、父がやっと旅立っていくように思いました。
それまで蓋をされていた感情が一気に湧き出て、
涙と共に浄化されていくようでした。
 
***
 
美術館を出たあとは、
川沿いにたくさん並ぶ出店と
人混みの中を歩いて、
八幡神社へ向かいました。

八幡神社の境内にも出店があり、
お化け屋敷からの
子供たちの悲鳴が聞こえる中、
お参りする沢山の人達の行列。

こんなにたくさんの人で賑わって、
ここの神様は喜んでいるだろうなぁ
と思いました。

神様には、大垣に来たご挨拶と、
次の日の文化祭の成功を祈願しました。

神社の境内から出て、
出店と人混みの中を歩き、
宿へ移動するために
大垣駅へと向かいました。

歴史や時間の流れで
変わっていくものがあるけれど、
大垣の町の風景や大垣城も見て、

昔と今が混ざり、
重なっているような、
溶け込んでいるような、
そんな時間と場所のように感じました。
 
***
 
文化祭後の帰り、大垣駅で
スタッフの皆さんと解散しました。

私は、名物の水まんじゅうを
食べて帰ることにしました。
そしてもう一度、大垣の町を歩き、
今回のお礼をしに、
八幡神社へと向かいました。

川のまわりに集まって並んでいた
山車には灯りが燈り、幻想的でした。

八幡神社の前まで来た時、
お囃子が鳴り響き、
ちょうど夜の運行が始まりました。

ここまでいたら、場合によっては、
帰りは家に着ける最終の電車に
間に合えばいいやと思い、
せっかくなので観ていくことにしました。

私は、大垣の神様に
歓迎してもらっていたような気持ちでした。

山車が一周するまで観たあと、
山車と山車の合い間に道を渡り、
八幡神社にお詣りをして、
終電には余裕で間に合う電車に乗りました。
 
走る音だけが聞こえる静かな電車の中で、
ふと気付くと、
なんとも言えない充実感と
感謝の気持ちと嬉しさが、
全身から発しているような感覚でした。

この2日間は、
また私にとって貴重な日となりました。
 
 
(つづく)
 
山車に以前使われていた、守屋多々志さんが描いた、同じ図が美術館にありました。
(墨だけで書かれたようなその絵は、原始的なようでもあり、神秘的でした。
 
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【ウラ面・振り返り】
 

2015年からか、
2016年に入った時くらいから、
何故か理由もなく、
長野か岐阜か、そのあたりに行きたいなぁ~
とぼんやりと思っていました。
(頭の中の、私のぼんやりとした地図が浮かびながら。)

この偶然なご縁について、
当時の私は、こう書いていました。
 
こんな形で来ることになるなんて。
文化祭に?参加します!って即答した時は、
大垣が何処にあるのかも知らなかったのに。
まさか岐阜だったとは。
出来すぎで笑える。
 
(以上、当時の文章から一部抜粋。)
 
 
昔の私は、遠くへ行くとしたら、
誰かにくっついてしか動けませんでした。
(と思っていました。)
それが、一人でこんなに動くことが
できるようになったことに気付き、感慨深く、
私自身の新しい発見でした。
 
 
大垣で『父と再会』するとは、
思いも寄りませんでした。
そして泣くとも思ってもいませんでした。
 
館内のその部屋には
係の人が一人いましたが、そこは
私ひとりのためにあった場所
であったように錯覚しました。
 

大垣では、
まるで多重な時空の中にいたようでした。
本当に、貴重な体験をした2日間でした。
 

このイベントでは前泊しましたが、これは
母が家に来てから
私が初めて外泊した日で、
母にとっては
一人で留守番をする初めての時でした。

私が外泊すると話した時には
母の声が弱くなり、
少しだけ気が重くなりましたが、

大垣へ行く日には、玄関で見送り
「うん。いってらっしゃい。」
と言った母の元気な声から、
心細いながらも、大丈夫、
という気持ちが伝わってきました。
 

私はこのイベントのおかげで、
久しぶりに私一人の時間を
過ごしたように思いました。
 
そして、帰った次の日は
家でカラダを休めていて、
病院へ行くのを忘れていました(笑)
(その次の日には行きました。)