女房が初めて「耳かき」を見たとき、異常に興味を示した。そもそも、日本の小さいこちゃこちゃしたものが大好きな人なんだけども。
「ああ、これは耳かきっていうてな、こうやって使うねん」僕は自分の耳の穴をほじくって見せた。「自分でやってもあかんけど、人にやってもらったらすごーく気もちええねんでぇ。ほら、やったるわ」女房の頭を僕のひざにのせて、僕は女房の耳をこわごわほじくり始めた。
「どや、気持ちええやろう?」
「うん、最初はくすぐったかったけど、だんだんよくなってきた」
さぞかし気持ちよかったんだと思う。女房の声はとても色っぽくなっていた。
この日以来、女房は僕に耳をほじくってほしがる。だが、女房の耳の中はいつもきれいで、耳くそがまったくないので、ほじくり甲斐がない。
ちなみに僕はほじくられるのが嫌いです。
注:これらの会話はみな英語です。女房は日本語がほとんどわからないし、僕はフランス語がまったくわかりましぇん。