皆さん、こんばんわ。

 

今日は、子育てと自由な大人になりたい方へ声掛けについてのお話です。

「褒める」についてです。現在、子育てにおける「褒める」については「褒めて伸ばす」といった褒める信仰と「褒めているといつか折れる」褒めない信仰の2つがあると思います。「褒める」は「評価」という報酬で、上下関係の中にしかない概念です。

 

ベストセラーになった『嫌われる勇気』で「課題の分離」の概念等で、沢山の人の心を楽にした「アドラー心理学」ご存知の方も多いと思います。あの、アドラー心理学でも「褒める」をよしとしていません。

 

わたしが「褒める」を今すぐやめるべき、例えるなら甘みを感じさせる添加物、成長にとって好ましくないものと同じ、と考えるのは、心理学の講義の中で動機付けを学び、そこで子どもに報酬を与えることのネガティブな側面の重大さを理解したからです。

 

「褒められる」と

・興味ではなく報酬のために行動を起こすようになり、報酬がないと行動できなくなる。

・その人が生まれ持った興味関心が薄れ、才能、素質に気づく機会を奪うことになる。

・他人の評価(報酬、罰)を気にするあまり、長期的ストレスで無気力になる。

こういったリスクがあるのです。(「内発的動機付け」「外発的動機付け」)

 

この概念を知った時、それまでなんとなく不自然に感じていた「褒める」の不自然さが腹落ちし、自分を大切に育てたい時期だったので、所謂承認欲求も根本は同じと思い、即刻自分自身へ「わたしってすごい!」と感じた時に、自分を丁寧に内観するようになりました。そして、そういったタイミングでの自分への内的な声掛けを変えることを徹底しました。その結果、自分の感覚に詳しくなり、今までと同じ言葉を発していても、その言葉に含まれる意味が全く異なるものになっていることに気づいたり、自分のことをより愛おしく感じるようになり、安心感が増しました。

 

この情報をお子さんに不安症の様子が見られる親御さんたちにシェアしてきました。「褒める」をやめて「感謝、謝罪、共感、労い」の声掛けを積極的にしてもらうように提案しました。ご家庭での声掛けについて伺うと「すごい!」「えらいね!」を多用されているということでした。何度も「見て見て!」と声を掛けられた時や、好ましい行動を取った時には反射的にそう返したくなってしまうのわかります。家事だ何だと忙しく自分のコントロールもままならない上に、そもそもコントロールの効かない子どもとのやりとりは大変です。そして、褒めることをよしとする育児本が沢山出ているので、そういった本を読んで学んで、褒めまくっている、という方もいました。

 

子どもの思考パターンは目にする会話、自分に対して直接発せられる言葉、家庭の中であれば夫婦間での声掛けをコピー、ダウンロードしています。ですので、真剣に取り組む気があれば、夫婦間でも、自分だけでも相手に「感謝、謝罪、共感、労い」の言葉掛けを行なって頂くように伝えました。

その結果、症状があるお子さんも、それが消えたり、それまでとの態度に明らかに変化が見られたという報告を受けています。例えば、それまで何かと注目を集めることに必死で「見て見て!」と、親の「すごーーい!」を求めることが多かった子が1人で遊んでいられるようになられた。人に譲ることを「優しい!」と褒めていたら何でも他のお友達にすぐに譲ってしまっていたお子さんが、自分もしたいということを表現するようになられた。お子さんからの声掛けが減って、返事すること自体が減って楽になった、というお話を聞いています。

 

「すごい!」と言われないと、自分には価値がない、ダメ、親に愛されていない、こういった潜在的な感覚「自分は果たして存在しているんだろうか?」というマズローの欲求五段階説より下、根源的な存在として危うさを感じてしまうわけです。そうなったら、防衛機制はそれを否定するために必死になります。声掛けを求めたり、親が喜ぶことを選んだり、無理して我慢したり、無意識にしてしまうのです。

「褒める」ことは結局「貶す(けなす)」ことと同じです。コントロールする、という意味において。

 

ですので、是非、言葉掛けを替えてみてください。

例えば、お台所でお料理している間、絵を描いていて「見て見て!」と大きな声を出しているとします。そんな時には、

「〇〇の絵を描いてるのね。ママがご飯作ってる間遊んでてくれて、ありがとうね」(1人で遊んでいてくれていることに感謝)「楽しい?」『うん』「よかったねぇ」(共感)「じゃあ、ママも今からまたみんなのご飯作ってくるから〇〇ちゃんも描いたら教えてね」

という具合に、離れていても、

・あなたがここにいるってしっかり見ています

・何をしていても、あなたが楽しく過ごしていることが大切です

・あなたが嬉しいってことが嬉しいです

 

といった具合に、プロセスと相手の主体性、主観を見守って、結果にフォーカスしない言葉を選ぶようにしていきます。

 

これは、現在自分がどういう気持ちを乗せて言葉を発しているかを確認してもらう、内観してもらうこともおすすめです。例えば、ママ(自分)の顔を子どもが描いていたとします。そんな時に自分が「すごーーーーい!」と言ったとします。

 

言葉は同じでも、発している人それぞれのエネルギーが乗っているのです。そして、それが「褒めている」時、潜在的にコントロールされていることを相手は感じているのです。もしくは、激甘のお菓子によだれが止まらない状態になっているのです。「すごい!」の後に続く文章を言葉にしてもらうとすぐに分かります。何かが度を越しているから「すごい!」ので、何がすごいのかをはっきりさせるのです。ただ、反射で「すごい」と言っている人は、その後の文章が出て来づらいことが多いですが「すごい!」一言ではなく、その後までを子どもに伝える、と意識してもらうとわかるようになります。

 

3人の人がいたとして、それぞれの答えが次のようでした。全然違うこと分かりますか?

「すごーーーーーい!」の後に、

①すごく、嬉しい!ありがとう。

②すごい成長!顔なんて描くようになったんだ!

③この子すごい!顔なんて描くようになったんだ!

 

「すごい!」はすごいでも

①感謝「ありがとう」

②成長への喜び、共感「嬉しい」「よかったね」

③評価=コントロール

 

誰でも、初めは成長自体に驚くし神秘に触れたり感動したり、すくすく育ってくれることが嬉しいと思うのです。でも、どこかから、子どもが所有物になってしまったり、自分自身を正しく評価できない代わりに子どもを評価して不足を埋めるためや、子どもが望ましくないことをするのは当たり前でも子どもをコントロールするために感情を煽る「褒める」を無意識に選んでいることがあります。自分自身の防衛のためです。誰もが、悪気なく、知識がないから、感覚の違和感がない限り普通にやっていることだと思います。

 

親世代を責めるでもなく、今は科学が発達して、どんな人に成長しているか、追跡調査ができるからわかっていることです。だから、こういった知識は知ったならどんどん使っていく方が、未来のためにいいと思うのです。わたしたちは、思考にしろ身体にしろ科学技術にしろ、どんな分野でも過去から未来に向けて、よりよい情報を引き継いでいく役目を負っていると思います。そんな中で、わたしは子育てが一番大切で、大変な仕事だと思っているので、それをしてくれている人たちが少しでも楽になったらいいなと思います。社会全体の仕事ですし、女性という立場についての偏った考えも大きな問題だと思います。

 

そして、学校だとか今までの強烈なシステムがある場が変化していくのには時間が掛かりますし、安心を生むのは理想は家庭や評価と無縁の人間関係だと思います。気づいた人たちから、自分自身、他者への声掛けを変えていくことで、みんなが自分をそのままに認められる、自然体で能力を発揮できる世界になったらいいなと思います。

 

そして、自分自身への声掛けを変えることを意識してみると、他人からの声掛けにコントロールが乗っていたり、口先だけの言葉だということがよく分かるようにもなります。また、面白い体験をすることもあります。例えば、入ったお店の店員さんが不機嫌でその不機嫌な感じに自分が無意識に耐えられなくて、不意に今まで通り機嫌を取るようなことや空気を変えるために別の話題を振ったとします。すると、言った後の胸元の気持ち悪さにびっくりします。そして「うわ、今コントロールしたくて言ったわ、心から思ってないわ」と自分が無意識に他人の機嫌を取る、子ども時代に親の機嫌を取っていたような癖が染みついてたことに気づいたりします。もう、大人になっていて依存相手でなければ機嫌なんて取る必要がないわけです。他人が不機嫌な時は放っておきます。大切な人だったら、こちらが機嫌を取ってあげるのではなく、その人自身が不機嫌から戻れるように「どうした?」と声を掛けて相手が自分自身に理解を促せるようにしてあげるのが共感です。子どもの前では特に大事です。他人の機嫌を取らなくてはいけない、と教えるべきでないからです。それよりも「感謝、謝罪、共感、労い」からの気持ちを不機嫌になっている人に対して向けてあげるといいのです。

 

できる人から「感謝、謝罪、共感、労い」が伝わるコミュニケーションが広がって、自然体の自由で尊重しあう、子どもが憧れる大人の世界が広がったらと思います。

今日も、お付き合い頂きありがとうございましたお願いおねがい

 

 

 

小栗 茜

 

・〜・〜・〜・

 

自分を大切にすると

自分の中に自分という最愛の存在を見つけます。

それまでは、

第一に大切にするのは、自分と子ども。

自分を絶対に愛している存在。

そこでの自然な在り方に気づくと

感謝で愛という元気がどんどん循環します。

そして気づきます

自分と私は別だということに。

 

そして

他者からどう思われるかが薄れていきます。

どんどん動きます。

どんどん自分に集中していきます。

どんどん願いが出てきます。

どんどん祈りも出てきます。

人生をどんどん自分色に。

人生がひらかれていきます。

 

そして周りを見渡すと、

魂の輝く人を見つけます。

全ての命を感じます。

 

ああ、自分でいられるってありがたい。

自分の好きを叶えてくれる

ありがとう!ありがとう、ありがとう!

大好き、大好き、大好き!

自分に対してそんな気持ちでいっぱいになります。

 

自分という奇跡、

今日も生かされています。

 

虹Relax & Joy飛び出すハート流れ星

 

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