(プノンペン)マルハンジャパンバンク窓口に日本人受付 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 先週土曜日にプノンペン・ノロドン通りのマルハンジャパンバンクのCD(ATMと表示されているが実際にはキャッシュディスペンサー)でお金を引き降ろそうとしました。しかし、不幸にもカード磁気情報にトラブルがあるようで引き降ろすことができず、月曜日に再度、マルハンジャパンバンクへ行きました。

 その窓口で会ったのが日本人カスタマーサービス担当の日本人女性・山崎さんです。山崎さんは大西頭取と同じ東京スター銀行の出身で、学生時代に数年間カンボジアのNGOに関わっていた縁でマルハンジャパンバンクに勤務することになったそうです。今後は、山崎さんがいらっしゃるので英語に不安がある方でも日本語だけでマルハンジャパンバンクに口座開設ができると思います。

 現在、マルハンジャパンバンクの日本人顧客口座開設数は約200口座。日本の金融機関ではないために、日本国内での口座開設勧誘は禁止されています。日本はお役所のパターナルな保護が強いのです。山崎さんによると、現在のマルハンジャパンバンクの米ドル建て一年定期金利は6.0%とのことでした。この金利は、決してカンボジアのカントリーリスクではなくてカンボジア国内でのドルの需給によって決定しているものです。

(以前、私は見学したことがあるのですが)マルハンジャパンバンクでは2万ドル以上の預金を維持している顧客用にVIPルームを開放しています。現時点では主にカンボジア人富裕層のPB(プライベートバンキング)の一環として利用されているようです。カンボジア人の国民性として、閉鎖された特別室に通されるというのは非常に「受ける=評判が良い」ようです。

 参考のために書きますと、カンボジアから日本への送金に上限はありません。但し、100万円以上の送金は税務署への報告が必要なようです。また、日本への回金にも上限はありません。但し、カンボジアの中央銀行への届出が必要なようです。

 私自身の感想は、現在のマルハンジャパンバンクは業績が素晴らしいし、マルハン本社も非常に安定しています。問題は出金です。出金するのにわざわざプノンペンまで出向かなければならないのは大きなネックになっています。

 せめて、PLUSやVISAなどをキャッシュカードにつけてもらえればと思うのですが、今しばらく実績を積む必要があるようです。それに対して、同社では今年初めに2-3年後を目処にインターネットバンキングを実施する計画を策定したようです。

 ところで、月曜日夜にはマルハンジャパンバンク元頭取の宮内敬司氏にご一緒させていただいてプノンペン市内の比摩人(ひまじん)という和食レストランで夕食しました。そこを出るときに、バッタリと比摩人でコンパ中の山崎さんにお会いしてしまいました。非常に笑顔の良い女性なので、プノンペンに行かれた時はぜひマルハンジャパンバンクの受付にいかれてはいかがでしょうか。それにしても、プノンペンの日本人コミュニティというのは非常に小さいようです。