![070108a](https://stat.ameba.jp/user_images/fc/53/10014139366_s.jpg?caw=800)
誰が考えたのか知らないが、青空とこの白・黄旗はいつ見ても爽やかだ。
2時間前に到着したというのに、絵画館の駐車場は臨時のグラウンドの方だった。昨年の決勝は超満員という記憶はないのだが、今年はなんだか盛り上がっているのだろうか。
観客の中に、Jチームサポが目立つ。隣に駐まった車の夫婦はF東だったし、3列前に座ってたおじさん2人もそうだったし、後ろの家族4人は浦和だった。普段Jを見ている人たちが、こういうカテゴリーにも関心を持つようになった? まあ、決勝だしね。
盛岡商業 4-4-2
12石森
2平 5中村 4藤村 3土屋
8千葉 6諸橋
7松本 11林
10東舘 9成田
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17櫻内
20濱中 11小室
7宮澤
8立川 10酒井
15長谷川 4堀谷 3石崎 13桑元
1安井
作陽 4-5-1
FW10東舘の出場停止が明けて、本来の4-4-2に戻った盛岡商、試合開始のゴングとともにラッシュをかける。
9分には作陽DFのミスから9成田がGKと1対1に。これは安井がセーブして事なきを得る。両チームに緊張は見られたが、試合の入り方に成功したのは盛岡商のように思えた。
しかし、10分過ぎから徐々に作陽のパスが回り始める。また、盛岡商の攻撃の中心・11林の後ろのスペースへ右SB13桑元が進出。12分にオーバーラップから中央へ切り込んでミドルを撃ち、流れを引き寄せる。
18分には10酒井→7宮澤→20濱中→17櫻内とショートパスでの鮮やかな中央突破を見せ、25分には8立川のFKのこぼれを20濱中がシュート、27分にはまた13桑元が攻撃参加してシュートまで持って行くなど、チャンスを作り続ける。
逆に35分にはまたも盛岡商9成田が、作陽バックラインのパスをインターセプト、そのまま持ち込むが決められず。一方38分に前半最大のビッグチャンス、作陽左SB15長谷川がオーバーラップからクロス、ファーにフリーで飛び込んだ17櫻内がヘディング。シュートはわずかにバーを越えていった。
前半は予想されたゲーム展開で、最終ラインから個人技とパスで組み立てていく作陽が攻めるのを、自陣ではリスクを負わずに前線のアタッカー4人に任せる盛岡商が受ける、という形のまま終えた。このままなら作陽が得点するのは時間の問題に思えた。
ハーフタイム、野村監督が早くも動く。17櫻内に代えてエース9村井を投入。村井ってただのポストプレーヤーではなくて、高田FC出身だったのですね。同時に11小室と20濱中の左右を入れ替え。
54分、早くも村井効果。9村井からのボールで裏に抜けた俊足11小室、GKと1対1に。でも決められず。
しかし、その2分後。13桑元のパスをゴールに背を向けて受けた9村井、ターンして右足一閃! シュートはバーに当たってそのままはね返り、詰めていた桑元が頭で押し込んでついに作陽が先制!
![070108b](https://stat.ameba.jp/user_images/bc/b8/10014139412_s.jpg?caw=800)
59分にも8立川→9村井が落として→13桑元ミドル、と右サイドが冴え、作陽イケイケかと思われた。
盛岡商は63分にボックス左手前隅で倒されたプレーで家本主審からPKをゲット。
![070108c](https://stat.ameba.jp/user_images/09/c3/10014139445_s.jpg?caw=800)
このPKを11林が外してしまう。盛岡商、ここまでか……。
ところがここからが凄かった。
齋藤監督は、7松本に代えて13大山を投入。
![070108d](https://stat.ameba.jp/user_images/0f/ee/10014139471_s.jpg?caw=800)
71分、この13大山が左サイドを破ってクロス。中で11林が得意の左。
![070108e](https://stat.ameba.jp/user_images/56/5d/10014139522_s.jpg?caw=800)
同点。
さらに84分、やはり左サイドへ今度は9成田が侵出。
![070108f](https://stat.ameba.jp/user_images/b9/bc/10014139545_s.jpg?caw=800)
中央11林がスルーして8千葉が決める。とうとう逆転。
盛岡商業 2-1 作陽
自分としては予想外だったが、PK失敗後の盛岡商の運動量・気迫と、作陽の濱中+桑元の攻撃的な右サイドを個人の力で逆にこじ開けていった盛岡商FW陣の強さに恐れ入るしかない。
万全な村井匠も見てみたかったが……これは後のおたのしみですかね。
超過密スケジュールは問題ではあるが、短期間でこれほどまでに内容の濃い大会を毎年見ることができるのは、本当にありがたいことだ。開幕戦と準々決勝に行かなかったことが今さらながら悔やまれる。