選手権二回戦 | 日常蹴辺

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身辺雑記

天皇杯のチケットを取り損ねたので、今年の観戦初めは選手権二回戦@三ツ沢ということになった。

テレビで見た天皇杯決勝は内容と結果が一致しないゲームで、それは現地で見た準決勝(高円U-15決勝の後座試合だったので)と同じだったのだが、いいのか?こんな浦和に勝たせてしまって? ビッグクラブだの一強だのと盛り上がるのは勝手だが、こんな状態を許していてはいけない、と力のない立場から言ってみる。

さて、天皇杯が真剣勝負ではないとは言わないが、冬の風物詩、ガチ勝負といえばやっぱ選手権なのであって、観客数4千にとどまった本日の三ツ沢球技場でも、すばらしい試合が展開されたのである。

第一試合は古豪・秋田商業と初出場・済美の神村学園の対戦。
秋田商 4-3-3
     1一條

3齊藤 6竹内界 2浅野 14神田

     11下田
  13二部   10土岐

 19土屋 20佐藤世 17佐藤諒

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   10遠藤  18鮫島

  16永畑    14五領

   7芝    15里

3丸野 4加藤 5塗木 8仮屋

     1矢野
神村 4-4-2

これはとてもよい試合だった。どちらも力を出し尽くして、なおかつ均衡していた。
神村の16永畑、前評判通りの非凡なプレー。ワンタッチ目のコントロールが抜群。スピードがあるようには見えないのに、なぜかドリブルでスルスルと上がっていき、フィニッシュまで持ち込む。

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一方の秋田商の注目はU-17代表下田だろうか。

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この子もおもしろい。自陣の深い位置で奪ったボールを、そのままドリブルで相手陣深くまで持って行く迫力はよかった。秋田商はキャプテン17佐藤諒もよくて、彼のサイドから何度もチャンスをつくっていた。

一進一退の好ゲームを40分ハーフ延長なし、PKで勝敗だけつけなければならないというのはなんともやるせない。秋田商はPKの練習をしてこなかったのだろうか。もっとも、神村の一人目が蹴った後に主審牧野がGKに与えた注意(前に一歩出るなとのジェスチュアー)は完全に余計なものに見えた。

秋田商 0(PK0-3)0 神村学園

解説は前園真聖さんでした。

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第二試合はこれまた古豪の星稜と、2回目の出場の済美。先の神村同様、元々女子校だったのを比較的最近共学化している模様。メンバー25名の内5名がJの3種出身だ。

星稜 4-4-2
     1小倉

3篠田 5皆口 4鈴木 2小松


   6花井  8岡本

 15谷川     11井谷

   10塩原  7的場

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   14梶本  7篠永

 11佐々木     9濱端

   10加美  6河野

5中村 3隼田 4津田 2渡邉

     1髙石
済美 4-4-2

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鈴木大輔。なんなんでしょうか、この落ち着きようは。本当にまだ16歳? 頻繁に指示出ししながら4バックを統率している。これは堅実そうだ…と思っていた矢先に、済美、11佐々木が左サイドを突破してクロス、飛び込んで来た9濱端がフリーでヘディングシュート、なんて決定機を作り出す。佐々木は積極果敢な単独突破で、この試合で一番チャンスを作っていた選手だった。
ただ、10分過ぎには早くも、ミラーシステムにありがちな膠着状態に陥り、以降まったりとした展開。星稜のチアリーダーのゆる~い振り付けが眠気を誘う…。

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後半も開始早々に3連続CKなど、相手陣に攻め込むのは圧倒的に済美。しかし、決まらないときはそんなもんというヤツで、65分に星稜がワンチャンスをものにした。右10塩原のパスを7的場が右足でシュート。GKは触ったものの、ボールはゴールへ転がった。
星稜が勝負強かったといえばそうなのかもしれないが、済美は勝てた試合だったはずで、もったいなかった。

星稜 1-0 済美

解説は中西哲生だったので、わざわざ写真を撮ったりはせず。

この日の他会場では、滝二が早くも姿を消し、宮坂翔選手の所属する大津もPKで涙を飲んだ。横浜の実家から遠くには行けなかったという家庭の事情があり、駒場ではなく三ツ沢に来たのだが…大晦日に見ておいたのがせめてもの救い。

こうなると明日は静学かな。