イクヲダービー | 日常蹴辺

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身辺雑記

2年ぶりの等々力。山田うどんを食し気炎を上げる鳥栖サポ。

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06年11月4日 天皇杯4回戦
川崎 3-0 鳥栖@等々力

経営規模を考えたら、ヴェルディよりも鳥栖の方が順位が上なのはおかしい。ヴェルディはよっぼど無駄なお金を使っているのか、チーム作りが間違っているのか。それとも、松本育夫が優秀だということの証明なのか。

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(たいてい岸野がコーチングエリア前に出ていてかぶってしまうが、ようやく撮れたイクヲ氏の決めポーズ)

この日の前半の鳥栖の戦いぶりを見れば、松本監督の手腕を認めざるをえないだろう。J1屈指のタレントを誇るチームを相手に、ハードワークを厭わず破綻の少ないディフェンスで封じ込め、鋭いカウンターをちらつかせる、よく鍛えられた好チーム、鳥栖。
しかし、得点の臭いがしないのも確かだった。スペシャルな選手がいない。義希がスペースに展開したボールを受けるのが新居だったらもしや……。

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HT、新居投入。勇介とのマッチアップは血を見そうで迫力満点! しかし実際は、写真左に半分切れかかっている箕輪が新居をきっちりマークし、仕事をさせてもらえない。
松本監督はその後も、尹、髙地と続けて投入し、鳥栖の勢いが弱まりそうになるたびにカンフル剤を注入する。だがそんな努力も、傑出した個の力によって打ち砕かれてしまった。

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前半にも一本、バーを直撃したミドルを見せていた中村憲剛。左サイドから右サイドネット上部を揺らすゴラッソなミドルが、77分に決まった。
直前には、鳥栖がチャンスを迎えていた。濱田のシュートを吉原が左手一本でかろうじて弾き出し、鳥栖のCKがあった。そのターンオーバーからのフロンターレの攻撃で決められ、ここまで全力で戦ってきた鳥栖の選手たちは地面に膝をついた。

これで勝負あり。2点目・3点目は仕方ない。

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試合後、富士通時代からの生え抜きで松本監督の下でも働いていた高畠コーチと握手をかわす。その後は選手と共に、ゴール裏のサポーターへ挨拶。

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こうでなければサポに支持されないだろう。松本監督就任以降、鳥栖における選手リストラは凄惨を極める。誰もが認めざるを得ない彼のサッカーにかける情熱、仕事に対する献身と自負がなければ、もっと反発を買っているはずだ。
監督会見コメントも謙虚ながら気持ちがこもっていた。

そういえば前田秀樹もサポのことを考える監督で、試合終了後は選手と一緒に挨拶に行く(彼の場合はさらに出待ちのサポと試合の内容について話したり、食事会を開いたりまでする)。信頼はそういうところから生まれる。

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帰りの武蔵小杉駅ホームで、なにやら鬱陶しいポスターを見かけた。