知の巨人「立花隆」。
環境悪化には
生態学(エコロジー)的な
アプローチで対応すべきと説きます。
■生態学は他の分野の科学と
異なるのは「How(如何に)」を
一貫して追及する点。
他の科学はHowから出発し
「Why(なぜ)」を追及する。
■科学は現象を観察することから
始まる。
観察を深めると現象と現象の
相関関係を発見する。
相関関係を定式化したものが法則。
観察→相関関係の発見→定式化の
プロセスを「帰納」という。
■現象の局部が取り出され
抽象化されていくのが
帰納の問題点。
部分の真が全体の真とは限らない。
全体を問題とするとき、
相関関係の発見、法則の抽出に
繋がらない。
生態学のチエは経験全体から
染みだしてくるもの。
■食物連鎖だけでなく
水の循環、炭素循環などは
チャネルが多く複雑な回路。
変化に対する適応性は
チャネルが多いほど高くなる。
人口システムは自然のシステムと
比べると単純。
単純を良しとする風潮が支配的だが
思考能力の限界を示すもので
本質的によいからなのではない。
ニューヨーク大停電は
システムの単純さに起因。
これから文明の辿るべき方向は
複雑で多様なシステムを
効率とスピードを落としても
安全性を重視して作っていくべき。
■生態学の主要な
概念の一つ「遷移」。
生物は最も適応したものが繁栄。
繁栄は別の環境を作り出し
別の生物の繁栄条件をも作り出す。
繁栄は凋落の条件。
人間が自ら変えた環境に
生物学的に適応出来なくなれば
次の生物に地球の支配権を
譲らなければならない。
■自然界における善悪は
相対的。
人間にとっての害獣、
相手の生物にとって人間は害獣。
自然はそうした闘争の拮抗の上に
成立。
相手の種族を全滅させることは
自然に対する反逆。
■動物には適した密度があり、
過密も過疎も有害。
過密はストレス増大し、
生殖能力を減退させる。
過疎は生存に必要な知識欠如に
陥る。
人間などの高等動物は
遺伝情報より社会情報が重要。