そしてさらに1時間たった


僕の目の前には知っている人がいた


そう、遼の兄「南 洋平(みなみ ようへい)」だ


ついさっきまでいた警察と交代して入ってきたのだ


僕と遼が仲が良いのは知っているが、やはり弟が死んでショックなのか、冷静さを失っている


「遼を殺したのはお前なんだろ!さっさと本当のことを吐けよ!」


「僕は殺してません!僕は…」


ガチャ


話の途中で外にいた警察が洋平を呼び、外で何かを話していた


やっと休むことができた


僕は話が終わるまでの間、昨日のことを思いだそうとしていた


昨日は確か高校に行ってから放課後にカラオケに行って…


ダメだ、全然思い出せない


僕があれこれ考えていたら洋平がようやく戻ってきた


その時の洋平は、笑っていた


そして洋平が僕の前に座って、口を開いた
†取り調べ†


「もう一度聞きます。南さんの死体はどこですか?」


警察が家に来てから約5時間たった


僕は今自分の友達、南遼を殺したと思われ取り調べされている


もちろん僕はそんなことやっていない


昨日の記憶は全く思い出せないが…


しかし南遼のことはしっかりと覚えている


遼とは中学2年のとき知り合った


僕がその辺のヤンキーにケンカを売られされそうになっていたとき、

「弱いものいじめはよくないな~」


そういってヤンキーどもをボコボコにした


ちなみにヤンキーどもは僕の髪の色(赤)が気に入らなかったそうだ


地毛なのでどうすることもできないが…


それがきっかけで僕と遼は仲良くなった


万引き、ケンカ、色々やった


高校も一緒のところに行った

そんな仲のいい友達を僕が殺すわけない

しかし、

「昨日あなたが午後10時ぐらいに南さんの家に入っていったという証言があったのですが本当ですか?」


そう、

僕は昨日遼の家に行っていたらしいのだ


遼の死亡推定時刻は10時30分


その30分前に家に入った僕が一番怪しいのだ


しかし昨日の記憶がない僕は


「わかりません」

というしかなかった


警察は僕がしらばっくれてると思っているから

「もう一度聞きます。南さんの死体はどこですか?」

この繰り返しだ

目覚まし時計が鳴り響く。


「あ~朝だな~」


こうつぶやいた彼の名は、安藤 大輔(あんどうだいすけ)。


彼は、花岡学園に通う高校1年生である。


花岡学園は、県内でもレベルの高い私立高校である。


この花岡学園を志望した理由は、親友の朝倉 信久(あさくら のぶひさ)からの誘いがきっかけである。


今日は、入学式だ


そう考えながらしたくを進める。


彼は入試の成績がよかったのか、新入生のスピーチを担っている。


高校から連絡があった大輔はすぐに引き受けた。


別に、断ってもよい仕事なのだが、彼の性格上断れなかった。


前日、必死に練習したスピーチの内容が今も頭を回っている。


そうこうしているうちにインターホンがなった。


「もしもし、聞こえる? オレオレおれだよ。」


インターホンごしに陽気な声をだしているのが、信久だ。


信久は、馬鹿というか精神年齢が低いというか・・


とにかく変わっているやつだ。


「ちょっと待て、いまいくから」


そう返事をして、いそいで机に置いてあったパンを持って出ていく


「よっ!」


「おいおい、おせえよ。何分まったと思ってるんだよ。」


「いや、3分しかたってないし・・・」


そんなどうでもいい会話をしながら、駅まで歩く。


入試の時に使った交通手段で、家から40分ほどで高校につく。


信久はケータイをいじらせながら、なにやらブツブツ言っている。


そんな信久をしりめに大輔はふと今後の高校生活のことを考え始めた・・・


大輔は、いろんな感情を持ってこの学園に入った。


その感情がなんなのかを彼以外まだ、誰も知らない。


隣にいる信久でさえも知らない。


そうこうしているうちに、最寄りの駅に着いた。


大輔は、スピーチの原稿を頭で繰り返しながら、ゆっくりと学校へと歩いていった。


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