こんばんは、Yです。
今のところ、まだ、失速はしていないですね。
失速しないうちに、
話が折り返し地点までいくといいのですが…
それでは、続きをどうぞ↓
図書室を後にした私たち【い】組は、
寮監とクラスのリーダーだという蒼い髪のユリシスを先頭に
入り組んだ廊下を右へ左へくねくねと進んで行った。
先の見えないほど長い廊下をひたすら直進した先で、
やっと寮監たちは歩みを止めた。
前方は真っ白な壁。
左手は先ほどから続く壁で、
右手は障子の張ってある丸窓だった。
寮監が障子をスライドさせると、
窓の外には一本の季節はずれの枯れ木が佇んでいた。
寮監が窓を開けたことを横目で確認すると、
ユリシスは手を伸ばし
前方の壁へ手のひらを当てた。
「汝、我の前に真の姿を現し給へ」
壁から一枚の白い何かが剥がれ落ちた。
次の瞬間、
その何かが大量に、ザッ、と壁から剥がれ落ち、
吸い込まれるように枯れ木へと移動した。
「わぁ…」
枯れ木は一瞬にして、
たくさんの白い花を咲かせた姿へと変化した。
おばあちゃんの家の庭にもあった、
白木蓮の木だ。
そして、壁のあった場所には
「ふすま?」
白い壁は跡形もなく消え去り、
外と同じ白木蓮の描かれた襖が姿を現した。
ユリシスが襖を開け、寮監が中に入る。
それに続いて、私やミギーも中に入った。
数歩進んだところで寮監が振り返る。
「ここが【い】組の武道場よ」
入った先は板張りと畳が半々の、
小学校の教室二つ分くらいの部屋だった。
正面は全て窓になっていて、
外には、植えられた数本の白木蓮が、
花を咲き誇らせている。
「武道場は各クラスにひとつずつ与えられている。
そして、全ての入り口に先ほどのような魔法がかかっている」
カタン、と音を立て
最後に入ったユリシスが襖を閉めた。
「各クラスの担任がそれぞれ、思い思いの魔法をかけている。
ここの部屋の蔵匿には、極東花魔法が使われているんだ」
あの、花を使った魔法、キョクトウハナ魔法っていうのね。
私もあんなのが使えるようになるのかな?
あれ?担任?
「私たちの担任の先生は?」
ずっと寮監かと思っていたんだけど、
寮監の使う魔法は西洋魔法よね。
石が赤く光ったし。
じゃあ、私たちの担任は?
私がそんなことを考えていると、
みんながぽつぽつと、
オレンジ色の髪の少女・キノットへと視線を注いでいった。
全ての視線がキノットへ集まると、
ユリシスがすたすたと彼女の前へ出て、
ぽん、と肩に手を置く。
「ネタは上がってるんだ、“ハナ”。
とりあえず、ミユキのためにも術を解いてやれ」
ハナ?
え、どういうこと?
ユリシスはミギーの方をちら、と見やった。
「ミギー、悪いがキノットを起こしてきてくれ。
今日はサヤが起こし忘れたらしいから
まだ部屋で寝ているはずだ」
ミギーは己を指差すと、
こくん、と頷き、武道場から足早に去っていった。
「なーんだ。もうバレちゃったのか」
初めて聴く、低い男の声。
私は声のした方へ視線を移した。
視線の先にいるキノットが、私を見てニッカリと笑む。
その瞬間、数多の花弁が
キノットをふわりと包み込んだ。
そして、パンッとはじけるような音と共に
花弁は霧散した。
キノットがいた場所に現れたのは、
ピンクの髪をした年齢不詳の男だった。
「いやー、ごめんね美幸ちゃん。
これ癖でさー」
ぼりぼりと頭をかく姿は、
なんともやる気がなさそうである。
呆然とする私なんかお構いなしに、
男はニッカリと笑った。
「俺はハナユキ。【い】組担任さ。
よろしくね」
…私はこの先が不安で仕方がなかった。
続け。
ホント、進まない。
私が書くから進まないのか?
K、頼んだ。