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FLICKS FREAK

いやぁ、映画って本当にいいもんですね~

 

観終わった後で、TVドラマの完結編だと知った自分。主人公は、市原隼人演じる「給食絶対主義者」教師の甘利田。市原隼人は『ROOKIES』の安仁屋役から随分経った印象だった。

 

自分は田舎の国立小・中学校出身で、給食の経験がない。調べてみると小学校の給食実施率は99%とあるので、自分は1%に相当する。自分の母は父と共に商店を切り盛りしていたので、料理は祖母の担当。幼い頃からの「ばあちゃんの手料理」は絶品で、献立のいくつかは今でも食べたいと思うくらいなのだが、なぜか子供の弁当は母の担当。宵っ張りで朝が苦手な母による弁当は、アルミの二分割弁当箱に梅干しドーンの「ザ・日の丸弁当」。おかずはアルミのタッパに肉、野菜、卵の単品ないしコンビネーションの炒め物という、調理時間は多分弁当箱に詰め始めて正味15分もかかってないというシンプル(即ち「超」手抜き)なものだった。小学校高学年から購買部でのパン購入が解禁になると喜んでパン食に。男勝りの豪気さと旺盛な好奇心の持ち主の母とは、晩年一緒に色々なイベントに行ったり、旅行に行ったりと親子仲は全く問題がなかったが、小学校時代の弁当だけは虐待レベルだったと思っている。給食の経験がない自分は、給食には憧れしかなく、その点、甘利田が給食絶対主義者になった理由は、母親の手料理がまずかったからという設定には共感するものがある。

 

エンディング近くで突然、「1989年 春 函館」というテロップが挿入されて「あれ、ここから過去のフラッシュバックなのか」と思ったら、そのままストーリーは進行し、本編の時代設定が1989年だったことを知る。それまで1980年代らしい時代考証が全くなかったので(そういえば大原優乃演じる女性教師の式典で来ていた衣装がボディコンっぽくないこともなかったが)、全く現代の話だと思って観ていた。これも調べてみると、1989年前後というのは、学校給食がパン食主流から米飯が本格的に導入された転換期だったという事情らしい。農林水産省が「食育」を唱え始める前の時代。

 

市原隼人のオーバーリアクション(酔拳のパロディはなかなかだった)がコメディの中心であり、内容に深さは全くないが(石黒賢演じる町長が、もっと食の深い部分で悟ることがあるのかと思いきや「カップヌードル肯定」では)、学校食のノスタルジックな記憶を呼び覚ます機会になった作品だった。人それぞれ、違った思い出にひたることができるだろう。

 

★★★★★ (5/10)

 

『おいしい給食 Road to イカメシ』予告編