サム・メンデス監督の『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』 (2008)と『007 スカイフォール』 (2012)に挟まれた作品。
30代半ばで妊娠6カ月のヴェローナは、恋人バートとともに彼の両親が暮らすコロラド州に引っ越していた。子育ての時に頼りになると考えてのことだったが、その矢先、バートの両親は海外に転居すると言い出した。当てが外れた2人は、自分たちが家族として新生活を築くのにふさわしい土地を求めて親戚や友人・知人が住む町を訪ねて旅に出発する。
『アメリカン・ビューティー』や『レボリューショナリー・ロード』で崩壊する家族を描いてきたサム・メンデスが、将来に不安を持つ二人を主人公に家族にとって大切なものを探し求める少し肩から力の抜けたロードムービー。
奇妙で滑稽な人々との交流や、時には辛い現実を経験する中で、2人は「家は場所ではなく、家族がいればそこが家である」という大切なことに気づき、最終的に理想の場所へ辿り着くという物語。
彼らはアメリカの各地を訪れるのだが、一旦はカナダのモントリオールに住むことを決める。それは旅の道中でそれまで彼らが出会った人たちがとんでもない人たちだったのに対し、モントリオールに住む彼らの大学時代友人は「まとも」だったからなのだが、イギリス人のサム・メンデスのアメリカに対する辛辣な皮肉が込められているように感じた。
かなりコメディ多めのほっこりする作品ではあるが、その「奇妙で滑稽な人々」のとんでもなさが少々行き過ぎで悪ノリ感があったようにも感じた。そして彼らが最終的に選択するのはヴェローナが生まれ育った生家なのだが、それは最初から候補にはなってなかったのだろうかと訝るのは無粋かもしれない。
★★★★★★ (6/10)
