『有頂天時代』 (1936) ジョージ・スティーブンス監督 | FLICKS FREAK

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いやぁ、映画って本当にいいもんですね~

 

フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが共演。彼らが共演した作品は、1933年の『空中レヴュー時代』から1949年の『ブロードウェイのバークレー夫妻』まで10作品あるが、この作品はその6作目の作品。

 

ストーリーは典型的なボーイミーツガール物で、二人が出会い、そしてちょっとした難関を乗り越えて結局は結ばれてハッピーエンドというもの。特にどうということもない、いささか安易な展開だが、それを観るための映画ではないのでよしとしよう。

 

やはりフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのダンスに、この作品を観る意味がある。彼らのダンスは観ていて飽きないほど素晴らしい。作品としては、ラストの「レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・アンド・ダンス」でのアステア=ロジャースのダンス・シーンが特に美しかった(衣装+カメラワーク含め)、この作品の前作『艦隊を追って』(1936年)の方が好きだが。

 

挿入歌の「今宵の君は」がアカデミー歌曲賞を受賞。ダンスと共に歌唱力も評価されているフレッド・アステアだが、ダンスの比類ない優美さに比較すると、歌の方は正直それほどでもないか。

 

MGMが豪華絢爛なミュージカル映画を量産していた頃の作品も確かに観ていて楽しいが、ことフレッド・アステアの作品に関しては、RKO時代のモノクロ作品の方がしっとりとしていて情緒がある。ミュージカル映画好きには是非観てほしい作品の一つ。

 

★★★★★★ (6/10)

 

『有頂天時代』予告編