『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』 (2014) R・J・カトラー監督 | FLICKS FREAK

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いやぁ、映画って本当にいいもんですね~



映画『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』観賞。

実は少女マンガ好きである。高校から大学卒業まで別マを愛読していた。80年代の別マといえば、くらもちふさこ、紡木たく、多田かおる、槙村さとる、亜月裕、いくえみ綾の時代である。実家の部屋の本棚には、単行本で読んだ『ガラスの仮面』が、紅天女の里に舞台が移るまで揃っている。最近(と言ってもちょっと前だけど)のお気に入りは『ハチクロ』。ゆえにコテコテの青春ラブストーリーも抵抗なく受け入れられる。

この作品は、そのジャンルの最近の作品の中では一番の出来。クロエ・グレース・モレッツといえば『キック・アス』なのだが、ようやく彼女が、本来の魅力を発揮した映画に出会えたと言える。相手役のジェイミー・ブラックリーはヴィジュアル的に今イチだったかも。雰囲気はよかったけどね。

恋人同士の二人の会話がリアルで自然。観ながら思わず笑みがこぼれた。ストーリーは予定調和といえばそうなのだが、ラストシーンはうまいと思った。これ以外はなかったかも。

原作の恋愛ものに家族愛をからめたストーリーは、よりドラマとしての面白さを狙ったのだろうが、映画ではそれが若干邪魔にも感じられた。例えば、危篤の主人公に祖父が語りかけるシーンなど。ドラマとしては一番おいしいシーンなのだろうが、もっと恋愛物としてシェイプアップした方が、(ターゲット層は狭めても)より恋愛映画として深い作品になったと感じる。

ということで、観賞は純愛少女マンガを「けっ!」と思わない人限定でよろしく。

★★★★★★ (6/10)

『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』 予告編