トイレをリフォームしたいと思っている方へ
主要3メーカーのトイレのポイントを紹介する3回目はパナソニックです。
前回のLIXILと前々回のTOTOよりも遅い1988年にトイレ市場へ参入した
パナソニックですが、2006年に登場したアラウーノで上位2メーカーに
迫る勢いは止まりません。
■陶器ではなく、樹脂を使った強みを発揮するパナソニックのポイントを
※商品やシリーズによって備わっていない機能もあります
温水洗浄便座のノズルに注目
他メーカーと違い、ノズルにはステンレスを採用しているので、継ぎ目がなく
お掃除しやすいのが特徴。また、ノズルは外観では1本なのですが、
内部はお尻用とビデ用の2本。その2本がそれぞれ切り替わって温水を
出してくれるクリーン設計。使わない洗浄口をしっかりと保護します。
洗浄機能に関しては、他社とほぼ同様にノズルが前後に動くムーブ洗浄や
水流の強弱で排便を促すリズム洗浄をしっかり備えており、使用後の
自動ノズル洗浄も。
便器の清潔感をどうキープ？
パナソニックの強みは、有機ガラス系の樹脂を使っている点です。
陶器の便器は、そのデメリットとして表面に水アカが付きやすく、
落とすのがひと苦労。
TOTOやLIXILは、便器表面の処理などでこの問題をクリアしようとして
いますが、パナソニックの使っている有機ガラス系のスゴピカ素材は、
そもそも水を弾き、表面に汚れがつきにくいという特徴が。
蛇足ですが、ヒビが入ったり傷が付いたりすることも少ないのです。
そしてパナソニックが特に注力を注いだポイントがアラウーノという
名称に込められています。
由来は、日本語の "洗う" と、スペイン語やイタリア語の " １番 "
を意味する " ウーノ" 。これを重ねて 洗う１番 ということに 。
全自動おそうじトイレと名乗っていることもあり、他メーカーにはない、
激落ちバブルという機能が。
これはトイレに市販の台所洗剤(中性)をセットし、トイレを流すたびに
約5mmの泡と微細60μmのマイクロバブルが汚れを便器表面から除去します。
また、用を足す際の汚れに注目した設計としてトリプル汚れガードと
呼んでいるポイントがあります。
・男性の小用で起きるトビハネを抑えるように鉢内に泡を広げる「ハネガード」
・焼いて成形する陶器ではできない精密設計が可能にした便器フチを約3mm
立ち上げて外側への垂れを抑える「タレガード」
・便座と便器の隙間を小さくして、座って用を足しても床への漏れ出しを抑えた
「モレガード」
2006年に、3ヶ月間ブラシ掃除が不要なタンクレストイレのキャッチフレーズ
で登場させた自信がうかがえます。
流す方法にもしっかり工夫が
パナソニックの場合は、便器鉢内の独自設計が実現したスパイラル水流が
少ない水で高い洗浄力を発揮。さらに新しいシリーズでは、3Dツイスター水流
という、樹脂のスゴピカ素材だからこそできた精密な形状で、水の流れを
コントロールして洗浄性能をアップし、高い節水効果を。
ちなみに気になる洗浄音がこの独自形状設計によって従来より抑えられています。
掃除してみてわかるデザインのポイント
ここまでお話しでおわかりになるかと思いますが、パナソニックはトイレを
クリーンに保つため、デザインよりも機能での差別化に重点が。
用を足すたびに自動で洗剤を含んだ水を使ったお掃除機能が働き、
汚れがつきにくいスゴピカ素材の便器なので、トイレ掃除の頻度や手間を
軽減してくれます。
また、トリプル汚れガードで説明した便器の形状はおのずと掃除のしやすさに
つながっています。
気になる臭いは
パナソニックが開発したナノイーをトイレの脱臭に関しても採用しています。
ナノイーは、アレル物質やウイルスの活動を抑える効果が期待でき、脱臭効果も◎な
結露させて集めた空気中の水分に高電圧を加えて生成されるイオンです。
このイオンをトイレの利用後に便器から自動放出。脱臭と同時にウイルスや
カビ菌の抑制を。
他にもこんな嬉しい機能も
人を感知してフタが自動で開閉するひとセンサーや、スマホ専用アプリが使える
シリーズではリモコンとしてではなくお手入れモニタ、お通じモニタ、
見守りモニタなど、便利と健康に関する多彩な機能を使うことができます。
また、夜間にうれしい便器内と便器背面をほのかに照らしてくれる照明や
お好みカラーが選べる便フタカバーや後付けも可能なアームレストのオプションが
用意されています。
便利でうれしい機能を各メーカーごとに３回でお話してきました。
それぞれのメーカーの特徴を知っておけば、最適な快適トイレが
見つかるはずです。
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