公演中!『不思議の国のマーヤ』 | ティーファクトリー日乗

公演中!『不思議の国のマーヤ』

2025年2月15日(土)~24日(月休) 吉祥寺シアター

川村毅新作『不思議の国のマーヤ

作・演出: 川村毅 & 振付: 中村蓉

開演45分前より当日券販売!

 

☆☆

ご観劇いただいた、

音楽・文化批評家、詩人の小沼純一さんが書いてくださった記事をご紹介します~

 

ティーファクトリー『不思議の国のマーヤ』吉祥寺ダンスLAB. vol.8

 

川村毅と中村蓉が「タッグ」とある。

観劇はしたものの、プログラムもまだ読んでおらず、で書きます。

「ネタバレ」もあるかもしれないけど、これでわかるものでもないし。

タイトルどおり(アリスのごとく)、「マーヤ」は路地裏でみかけたネコを追いかける。

ある意味、インド的宇宙観を「アリス」に投影、いや翻案するとでもいうか。

「マーヤ」の父親はインドに魅せられた写真家で、随分前にインドへ行くと言って消息を絶っている。「マーヤ」はインドにアンビヴァレントなおもいを抱いている。

写真家という、モノを撮る、表象に携わる父の娘が、「マーヤ」と名づけられているのがポイント。それについての言及はなし。

歌あり、踊りあり、とはふれこみのごとし。おっそろしくくだらないダジャレというか、ことば遊びもあり。

インドの神々の名と属性が踏まえられている。一神教の神だけでなく、21世紀は多神教の神々も危機に瀕している。「神殺し」もでてくる。生まれ変わり、輪廻転生があって。じつは『豊饒の海』の引用も(つい、笑った)。

スクリーンに映像は投射されるが、箱らしきものが唯一の舞台装置で、シンプル。

「いま」への批評でありつつ、ながいながい時間の相を意識(相対)することでひらくこと。

ああ、でも、川村毅は、こういうかたちで「希望」「未来」を持てているのだろうか。いや、持とうとしているのだろうか。インド思想をひとつのよりどころ、口実にして、舞台のうえだけで、かもしれないけれど。

「ためいきの神、マーヤ/わたしは200年後のおまえ」というセリフ、よかったなあ。

めずらしく物販が豊富。川村「画伯」が描いた猫図柄(「描」と「猫」って似てるよね)の手ぬぐい(ほしかったが、わざと遠まきにして回避)とか、サウンドトラックのCD-Rとか、本とか。

 

2月24日まで。

 

https://www.musashino.or.jp/k_theatre/1002050/1003231/1007414.html

 

2025.02.17.月

小沼純一

 

ありがとうございます!

☆☆

 

昼夜公演のあいだ

シアターカフェ吉祥なおきちにて

コラボメニュー「猫ちゃんカレー&ハヤシ」をいただくみなさま

こちらは「不思議の国のお茶会セット」かな?

 

本日、中日。