だんだん寒くなってきましたね~。冬になると、あつあつのおいしいものを食べたくなります。今日は、生姜醤油をつけて食べる「姫路おでん」をご紹介して、みなさんのおなかを温めてさしあげたいと思います。日本のおでんは地方によって異なり、食べ方も味もだいぶ違っています。大体は、醤油を入れた昆布だしの中に大根、ゆで卵、ちくわ、豆腐、昆布、こんにゃくなどを入れて、味がしみ込むまで煮込みます。一般に「おでん」と呼ばれますが、関東地方から伝わったため、関西では「関東煮」と呼びます。東日本では味が濃く、西日本では薄いので、おでんは色の上でも大いに異なっています。作り方が簡単で食べるのにも便利なので、居酒屋やコンビニ、大衆食堂、さらには一般家庭の食卓にも、この料理はよく登場します。江戸時代に生まれて、たちまち人気を集めたおでんは、今でも多くの人に愛されています。街にはおでんを売る専門の屋台もあり、つゆの中で煮こんだ、あつあつの湯気を立てているおでんは、冬には特に好まれます。 私は普段はあまり食べないのですが、十月に兵庫県の姫路駅付近で食べたおでんは、味も非常に特殊で、今でも忘れられません。みなさんはご存じないかもしれませんが、姫路市は実はおでんの街で、住民たちはたいへんおでんを愛しており、姫路おでん普及委員会を設立した上に、おでんのキャラクターも作り、おでん新聞まで出しています。さらにはおでんのアイドル「おでんきレディ」までいて、おでんと姫路は緊密に結び付けられているのです。 おでんを生姜醤油につけるのは、姫路を中心とした、加古川から相生までの地区の特別な食べ方です。以前はとくに名前はありませんでしたが、2006年6月に姫路おでん探検隊が「姫路おでん」と命名してから有名になりました。姫路市の中心には、80以上のおでんを販売する居酒屋、レストラン、バー、立ち食い店などがあり、その数には驚かされます。姫路おでんは、小皿にたっぷりの生姜醤油を注ぎ、おでんをそれにつけながら食べるか、おでんを盛ったさらに大量の生姜醤油を注いで食べるか、あるいは生姜醤油を直接つゆに入れて煮る場合もあり、これらすべてを姫路おでんと呼ぶことができます。醤油に生姜と日本酒をたっぷり入れて調味しているので、食べるとすぐに身体が温まり、冬にはこたえられないおいしさです。 私は以前、赤塚不二夫の漫画で、手におでんの串を持った「チビ太」という子供がよく登場するのを見て、最初は漫画の中のストーリーに過ぎないと思っていましたが、姫路駅付近のあるおでんの店で似たようなおでんの串が運ばれてきた時、「本当にこういうものがあるんだ」と理解し、思わず納得の微笑みが浮かびました。日本の庶民の食事文化を深く知りたかったら、是非姫路に行って生姜味のおでんを食べてみてください。(哈日杏子執筆、撮影) |
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