さらに進化した腕時計 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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1969年、セイコーは石英の水晶振動周波数を利用して、クォーツ時計という新型の腕時計を開発した。それ以来、腕時計は毎日ぜんまいを巻いて時間を合わせる必要がなくなり、真に実用的で便利な時計となったのである。それから40年が過ぎ、腕時計の機能はますます豊富になり、使用するのがたいへん便利になった。例えば、ソーラー発電技術の応用で電池の消耗という問題が解消され、耐圧強化ガラスを初めとする、防水、耐熱、耐圧技術の応用で、腕時計は人間が生存するほとんどの環境で安心して使用できるようになった。だが技術が進んでも、根本的に解決されない本質的な問題が残された。

その問題とは、時計の正確さである。以前は、最高級のムーブメントを使用した時計であっても、一日の間に一秒以下のわずかな誤差が生じていた。1990年代に電波受信技術が普及し、この難題が解決されたかに思われたが、ここでさらに新たな問題が生まれた。それは、電波送信所の数が限られていて、受信範囲を超えてしまうと時間を調節できないという問題である。さらに電波受信にはもう一つの問題がある。例えば東アジアでは、北海道と九州と、中国の河南省商丘の三ヶ所に送信所があるが、中国東南部の沿海地区の一部では河南からの信号が受信できず、九州からの電波を受信してしまうので、時計が常に日本時間を表示することになってしまうのだ。腕時計の正確さを完璧にすることは、この分野に従事するすべての人々が取り組む共通の夢であった。

そしてこの歴史的難題を最終的に解決したのは、やはりセイコーだった。今年3月、セイコーウオッチは、「セイコー アストロン」という新しい腕時計を発表した。この商品は、従来の太陽電池やチタン合金ケースを備える以外に、画期的な新技術を備えている。セイコーの技術者は、GPS(全地球測位システム)の電力消費が高いという弱点を克服して、太陽電池で駆動できるGPSモジュールを開発したのである。アストロンは衛星から直接時間情報を受信して、世界のどこにいても一秒まで正確な時間を得ることができ、ついでにカレンダー表示が狂うという問題も解消した。アストロンは、すでに9月に発売され、今年のグッドデザイン賞を受賞した。外観デザインも非常にシックな完全進化型のこの腕時計の定価は19万9500円である。












(C)2012 SEIKO WATCH CORPORATION

セイコー アストロン プレスリリース  http://www.seiko-watch.co.jp/whatsnew/pressrelease/20121001/