デザインフェスタのスローガンは「自由な表現」である。ここで自分を表現したいアーティストは、誰でも自分のための数立方メートルの小さな世界に自分だけの夢の空間を作り上げることができる。来場者側から見ると、数歩歩くたびにまったく異なるアートの新天地が開けることになる。どのスペースも、アーティストたちの豊かな内面世界の真の表出であり、その創意と作風に人々は感嘆することになる。会場のあちこちに見られる白い仕切り板もアーティストたちが心を表現するキャンバスとなり、殆どの仕切り板にも出展者がその場で発想した作品が描かれている。 絵画、彫刻、ファッションなどの造型芸術だけでなく、映像やパフォーマンスを行う人もあり、さらにはコスプレグループまで参加している。ビッグサイトには、これらのアーティストたちのために3つのステージが用意され、その内容は書道パフォーマンス、音楽演奏、学生の動画作品展など、実に盛りだくさんである。 東京デザインフェスタはアーティストたちに集団展示と相互交流の巨大な空間を提供するだけでなく、多くの展示品に価格が付けられて販売されることによって、展示を見にやってくる来場者にも様々な楽しさを与えている。参加したアーティストたちが作品を販売するのは利益のためではなく、自分を広く知ってもらうのが目的なので、人々を感嘆させる創意を持ったこれらの作品の値段は思いのほか安い。葉書や撮影作品などは1枚100円程度のものが多く、絵画作品は数千円である。ここでは巨匠たちの作品にも劣らない水準を持つ作品も少なくない。 |
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