和歌山を走るおもしろ電車 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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日本で電車に乗っているとき、みなさんは車内で何をして過ごすだろうか?スマートフォンの出現で、乗車している間も夢中で指を走らせて情報を検索する人が多くなった。疲れた顔をしたサラリーマンたちが、立ったままでも眠れる境地に達している様子もよく目にする。だが、電車に揺られながら窓外の景色を楽しんでいる人はどのぐらいいるだろう?もし窓の外に青い空と緑の草原が広がり、車内でもちょっと珍しい光景が見られたならば、スマホをいじったり目を閉じて休息したりする人もいなくなるに違いない。

「いちご電車」「おもちゃ電車」「たま電車」は、和歌山県を走るちょっと珍しい看板電車である。名前を聞いただけで、何だかカワイイ。三つの電車の中で、「いちご電車」が最も早く運行を開始した。デザインを担当したのは、有名なデザイナーの水戸岡鋭治さんである。白い車体に可愛らしいイチゴが散りばめられ、車内の床は木で出来ていて、座席にもイチゴの図案がプリントされ、温かい気持ちにさせられる。三つの電車の発車時刻表、路線図、料金などは、和歌山電鐵株式会社のサイトで調べることができるが、よく見るとこのサイトでも、あちこちにイチゴのマークが見られる。これは、貴志駅周辺の特産がイチゴであるためだ。

「おもちゃ電車」は和歌山市と貴志駅の間を走っており、真っ赤な車体には「OMODEN」と書いてある。外観が珍しいだけでなく、「おもちゃ電車」は世界記録も持っている。何とこれは、世界初の車内にガチャガチャマシーンを設置した電車なのである。さらに玩具を展示した棚やベビーベッドもあって、車両が移動する室内遊戯場になっている。子どもも楽しく遊べるし、大人も足を止めて見てみたくなる楽しさだ。

「たま電車」は運行が始まったのは最も遅いが、名前は早くから有名だった。和歌山の貴志駅の駅長は三毛猫の「たま」である。この駅長は若く見えるが、実は12歳で、人間なら60歳か70歳ぐらいに当たる。今年は「たま」が駅長になって五年目である。彼女は毎日9時から5時まで出勤し、日曜はお休みだ。今年の1月5日に、「たま」は部下を迎えた。まだ1歳の三毛猫で、駅長によく似ていることから、「ニタマ」と名付けられた。今後は子猫の「ニタマ」が日曜日の出勤を担当する。そろそろ高齢になった「たま」に、後継者ができたというわけだ。「たま電車」の車内には猫の装飾があちこちに見られるが、何と「たま」の絵が101もあるのだそうだ。木でできた座席の背もたれも猫の形になっている。猫好きのみなさんは、是非出かけてみてほしい!












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