今日は肉まん食べた? | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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急に涼しい季節になりましたね。食欲の秋を迎えて、街を歩いているとアツアツの食べ物を食べたくなりますね。日本でちょっとお腹が空いたとき、みなさんは何を食べて小腹を満たしますか?

日本との間を何度も行き来していますが、一ヶ月以上滞在すると、私はほんの少しホームシックになります。でも私のホームシックというのは、故郷の食べ物を食べたくなるというだけのことですが。日本で台湾の軽食を食べたくなった場合、満足するのはなかなか難しいです。横浜中華街に行っている暇もないし、一人では台湾料理のレストランでテーブルいっぱいの料理を食べるわけにもいきません。そんな時に私を救ってくれるのは、肉まんです。そう、今日はみなさんに、私が超大好きな肉まんについてお話をしましょう。

日本にはおいしい肉まんが、実にたくさんあります。肉まんという点心は日本料理ではありませんが、日本で売っている肉まんの味はなかなか悪くないのです。皮は弾力があり、中身もいろいろな種類があって、私のような台湾人でも食べ飽きることがありません。大阪に行けば、必ず551蓬莱の大きな肉まんを買い、神戸に行けば、元町中華街の老祥記の肉まんを買って食べます。前回三重県に取材に行ったとき、ふいに松坂牛の牛肉まんを食べたところ、本当においしかったです。そして、これはあまり信じてもらえないのですが、実はミスター・ドーナツで売っている肉まんもとてもおいしいんですよ(天津の味だそうです)。

そこで気になるのは、肉まんがいつごろ日本に伝わったのかということです。神戸の老祥記は、1915年から中国の「包子」を「豚饅頭」と名付けて売り始めたのだそうです。また中村屋は1927年に中国の「包子」を元にした中華饅頭を日本人向けに売り始めたそうです。その後、この点心は日本人に広く受け入れられるようになり、今でもたいへん人気があります。肉まんは中華饅頭の店だけでなく、一般のコンビニでも販売しています。味がおいしいだけでなく、価格が安いので、たくさん食べても破産する心配はありません。面白いことに、それぞれの店の肉まんは味が異なっていて、季節によってその時に合った味のものを発売します。また、ピザまん、たこ焼きまん、カレーまん、牛タンまん、トンポーロウまんなど、期間限定の変わったものもあります。ですから、コンビニに入った時は、肉まんの棚は私が必ずチェックする場所の一つなのです。

白くて丸いアツアツの肉まんを手に持って食べれば、冬も暖かく過ごせます。甘栗もいいけれど、皮をむくのがちょっと面倒です。肉まんなら片手で持って食べられるし、食べた時の食感もとてもいいです。おいしくて愛すべきこの点心を、みなさんも是非大切にしてくださいね(笑)。(哈日杏子執筆)












Photo by 哈日杏子

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