トヨタの車窓革命 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

科学技術の進歩のおかげで、我々のライフスタイルには次々に思いがけない変化が起こっている。わずか10年前でも、カラースクリーンの携帯やレンガほどの重さのノートパソコンなどは、贅沢な高級品であった。ところが現在は、iPhone5やiPad3が間もなく発売される予定で、その未来感いっぱいのフォルムはまた我々にため息をつかせてくれることだろう。今年3月にサムソンが発売した透明液晶ディスプレイでは、これまでパソコンの特殊技術でしか見られなかった「宙に浮いたガラススクリーン」が現実となった。これから我々の生活は、想像もつかないどんな変化に出会うのだろうか?先日ベルギートヨタが3分ほどの短い動画をアップロードして、「科学技術が我々の生活をもっとすばらしくする」ということの意味を、改めて我々に教えてくれた。

これは、「Toyota Window to the world ? multimedia system」と名付けられた動画で、子供が家族と車に乗って郊外に出かける情景が映し出されている。この動画の中では、車の後部座席の窓が、我々の頭の中にある車窓の概念をくつがえす。それはまるでiPad機能を搭載した透明液晶ディスプレイのようなもので、冷たいガラスが、子供と交流する電子情報パネルになっているのだ。動画の始まりでは車が道の脇に止まっていて、子供はいつもと同じように、車窓に息を吐きかけて、大きな木の絵の落書きを描いている。だが自動車が動き出すと、この落書きの木が窓外の景色と一緒に後方に移動して消えてしまう。さらに不思議な機能が、動画の中に登場する。車窓が窓外の小屋や樹木や通行人などと車との距離を表示したり、窓外の風景の名称を表示したり読み上げたりでき、さらにはスマートフォンのように、二本の指で車窓上の車外の風景を拡大することもできる。……そして最後に、羊の群が現れる。子供は指で一匹の羊の画面を拡大し、その羊の輪郭をなぞって車窓に絵を描く。車が動くと、子供の描いた羊は、羊の群と一緒に後方に消えていく。実に不思議な光景である!


3Gデジタルの時代になり、すべての自動車メーカーは「人と車の相互コミュニケーション」について頭をしぼっている。例えば差別化された無線ネットワーク接続や、より高度な音声による制御機能、そして情報の遠隔処理などである。この動画は、トヨタヨーロッパとデンマークのコペンハーゲン・インタラクション・デザイン社が共同で進めているコンセプトプロジェクトで、多くの庶民の手に届くにはまだだいぶ時間がかかりそうだが、飛行機、病院などの公共の場所での働きは、すでに期待することができそうだ。


Toyota Window to the world ? multimedia system(動画)
  http://www.youtube.com/watch?v=dl9eqdZpvJU&feature=player_embedded  (英)