今年の4月、サーチナ総合研究所が中国の3000名のユーザ(男女半々)に対して、おもしろいネット調査を行った。「日本のたくさんの流行文化の中で、何がいちばん好きか?」という質問に対して、何と71.1%のユーザが「アニメ、漫画」と答え、42.8%が「テレビドラマ」、35.8%が「音楽」、2.6%が「テレビゲーム」と答えたそうだ。 大学入試の前の年、漫画の神様、手塚治虫の古典的作品「鉄腕アトム」が初めて中央電視台で放映され、続いて「一休さん」が放映されたのを覚えている。統一試験の日が近づいていたし、友人の中には白黒テレビしか持っていない人もいたが、我々の世代でこの二つのアニメの主題歌を歌えない人はほとんどいない。その時の、初めて目を見開かされた興奮は、その後人気を博した「北斗の拳」「聖闘士星矢」「忍たま乱太郎」「ドラゴンボール」そして「ドラえもん」と共に成長した世代にも引けを取らないだろう。この半世紀の間、日本でも中国でも、「花の子ルンルン」「ちびまる子ちゃん」「ハローキティ」「クレヨンしんちゃん」などの日本のキャラクターが、国境を越え、時空を越えて活躍したのだ。 しかし、広い世代のファンたちが一斉にミュージアムの開館に注目している一方で、数日前にはこんなニュースが入ってきた。山口県宇部市のエコキャラクター「エコハちゃん」がピカチュウにそっくりなので、ネットで批判されているというのだ。だが、市の担当者は、このイメージが「オリジナル」だと主張し、着ぐるみの製造会社がピカチュウに似たものを作ってしまったので、その責任を追及したいとしている。しかしネットユーザの目を欺くことはできず、ファンたちの心はとても傷ついた。「エコハちゃん」の事件は、キャラクター自身を超えているのだ。このように創意にあふれる国民たちにとって、これはすべてのファンを失望させる事件だったと言わざるをえない。今後はこのような「偶然による誤解」が生じないことを祈るばかりである。 |
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