都心から星に願いを | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

アテナ女神は美しく賢く、ペガサスは空を駆け、ゼウスのそばには鷲が寄り添う……夏は銀河が最も美しい季節だ。星空を仰ぐたびに、古いギリシャ神話が思い出される。銀河の星々はきらきらと輝き、まるで無数の妖精たちが舞い続けているようだ。星空は大自然の中で最も生き生きと脈動している。数億光年も離れた星ははるか遠くの存在だが、夏の星空を実感したいなら、六本木ヒルズ森ビルに行ってみてほしい。森ビルの52階、海抜250メートルの高さで、「スカイプラネタリウムⅡ」と共に、広大な宇宙を感じてみよう。


大平貴之さんは「スカイプラネタリウムⅡ~星に願いを~」の総合プロデューサーである。これと同名のドラマ、「星に願いを」は、六年前にフジテレビで放映された、本当にあった話から作られたドラマで、大平さんが少年時代から追っていた夢がかなって、新型プラネタリウムを開発するまでを描いた物語である。「鬼才」と呼ばれるこのエンジニアが、今年の夏、星空の旅を企画した。3Dスカイウォークでは、最新の天文観測データに基づいて数千個の特殊な発光体を設置し、星の光と座標を現実のまま再現し、一千光年の宇宙空間を展開している。


このコーナーでは、三つの明るい星を簡単に見つけることができるだろう。これらは空に三角形を作っているが、これこそ夏の夜空のシンボル、「夏の大三角形」である。こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブの三つの星は、それぞれ所属する星座の中で最も明るい星で、ベガが三角形の頂点に位置している。ここではかささぎの橋がなくても、織り姫(ベガ)と彦星(アルタイル)が出会うのを見ることができる。牽牛織女の伝説は、代々語り継がれている。星空を見上げるのが好きな人は、心の中の思い人のために立ち去ることができないのだと言う人もいる。


137億光年の宇宙の旅のコーナーでは、シミュレーター装置が観客に過去の宇宙を見せてくれる。星に願いをかけるコーナーでは、投影機が微かな光の小さな星を部屋いっぱいに映し出し、周囲の壁には来場者の願いが書かれた星型のカードがいっぱいに貼られている。地震の被災地の再建のため、このイベントでは一部の収入が義援金として送られる。このイベントは6月26日に終了したが、我々は同じ星空の下で、被災地の人々のために祈り続けたいと思う。

 (C)MORI ARTS CENTER GALLERY

スカイプラネタリウムⅡ~星に願いを~ http://www.sky-planetarium.com