TMSにはいろんなバックグラウンドを持つ講師がいます。
 

 

私は、今でこそ様々な映像ジャンルに携わっていますが、ルーツは映画です。
 

 

さらにいうと、「松竹」のマインドと方法論が根っこにあると言えます。
 

 

私が初めて演出を学んだ先生が、松竹大船撮影所出身の監督だったからです。





日本映画の黄金期には、東宝・東映・松竹・大映・日活などの撮影所がベースになって多くの映画を制作していました。
 

 

そして、それぞれの撮影所ごとに色があったのです。


松竹は、平たく言えば、監督と演出部の地位が高いと言えます。
 

 

なんといっても、監督は先生と呼ばれていました。また、スタッフは演出部には挨拶を欠かしません。

 


演出部は単なる助監督ではなく、「将来監督になる人」という位置付けなんですね。


これはあくまで古き良き時代の話であって、今の時代に適切かと言われたら、ちょっと違うとは思います。





とはいえ、令和の次代にも伝えたい気風もあります。
 

 

それは「演出部は綺麗な格好をしろ」というものです。
 

 

撮影現場のスタッフは、雑巾のような服装の人もいて、それはそれはみすぼらしいものです。
これはいまだにです。
 

 

でも、服装って重要だと思うんです。雰囲気が引き締まるというか。

 


そんな心がけを知っていると、現場の空気もきっと変わると思います。


おじさんになると説教じみた昔話が多くなるものですが、ほどほどのレベルでそんな話を学生にしています。