第52期第1回講座 | 〔NHK文化センター京都教室〕バードウォッチング講座 観察記録

〔NHK文化センター京都教室〕バードウォッチング講座 観察記録

講座で観察した野鳥の種類や、講座の様子などをご紹介します。

前日までの雨も上がって秋晴れの空の下、大阪府枚方市の山田池公園で講座を実施しました。渡り途中の夏鳥・旅鳥たちとの出会いに期待してスタートです。
まずは池の方向へ。対岸付近からカワウのヒナと思われる声が聞こえてきます。木にとまるカワウや巣がいくつか見えていますが、鳴いているヒナの姿は木立に隠れているようでなかなか見えません。カモ類もまだあまり到着していないようです。カラ類に交じってエゾビタキが1羽姿を見せましたが、全員でゆっくり観察はできず。
池の東側から時計回りに歩き始めると、カラ類の混群に何度も出会い、秋の風物詩・モズの高鳴きや池の上空を飛ぶミサゴをゆっくりと観察できました。メジロとヒヨドリの数はとても多く、北から渡って来た群がいたのでは? と思われましたが、残念ながら期待したヒタキ類やツグミ類はその後現れず。カワセミも鳴き声や飛ぶ姿がチラッと見られたのみで、少々消化不良な半日となってしまいました。お天気が良かったことが救いですね。


観察種:
1.マガモ 2.カルガモ 3.カイツブリ 4.キジバト
5.カワウ 6.アオサギ 7.ダイサギ 8.コサギ
9.ミサゴ 10.カワセミ 11.コゲラ 12.モズ
13.ハシボソガラス 14.ハシブトガラス
15.ヤマガラ 16.シジュウカラ 17.ヒヨドリ
18.エナガ 19.メジロ 20.エゾビタキ
21.スズメ 22.キセキレイ 23.ハクセキレイ
24.セグロセキレイ 25.カワラヒワ


あまりいい写真は撮れませんでしたが、ご容赦下さい。私のウデと機材ではこれが精一杯・・・。
まず木の上で翼と尾羽を広げて日光浴していたキジバト(こちらに背中を向けています)。地上での日光浴は時々見かけますが、樹上では始めて見ました。羽根に付くダニなどを駆除するのが目的です。

 

 

 

今年生まれと思われる若いアオサギ。橋の上から見下ろすと、すぐ下にいました。私達がのぞき込んでいても気にする様子はなく、警戒心が薄いようです。

 

 

 

鳥の足が苦手な方がおられたらゴメンナサイ。アオサギの足のアップです。サギ類は第3、4趾の間(前向きの3本の指のうち外側2本の間)に短い水かきがあるのが分かります。これはカモ類のように泳ぐためのものというより、柔らかい泥の上などを歩く際に、足が泥に潜ってしまうのを防ぐためのものと思われます。

 

 

 

水路の奥の方にいたコサギ。

 

 

 

ミサゴは最初離れた場所で旋回していて、電線越しの写真しか撮れなくてガッカリと思いましたが・・・

 

 

 

だんだん近づいてきてくれました。下を見つめて獲物(魚)を探しているようです。

 

 

 

高鳴きを行っていたモズ。モズは完全に肉食の鳥で、獲物の少なくなる冬に備えて雌も雄も高鳴き(さえずり)を行って縄張りを構えます。

 

 

 

鳴き声がけたたましく、餌台などではちょっと嫌われ者のヒヨドリもよく見ると綺麗な模様をしています。

 

 

 

エナガの大きな群に出会い、何とか写真を・・・と頑張ってようやく撮れたちょっとマシな1枚。動きが早いこと・・・。

 

 

 

ハクセキレイは冬羽に変わりつつあるようで、背中のグレーが薄い色になってきています。

 

 

 

セグロセキレイはよく見ると、眉斑だけでなく眼の下にもちょっぴり白い模様があります。

 

 

さらに、眉斑はくちばしの上で繋がっていて、正面から見ると白いV字に見えます。

 

 

 

おまけ画像です。秋の七草の一つ、ハギ。

 

 

 

こちらはヌスビトハギの仲間の花。実はいわゆるくっつき虫で、実(マメ〉の鞘の表面に粘りけがあり衣服などにくっつきます。

 

 

 

ヒガンバナが咲いていました。お彼岸はとっくに終わったんですが、夏の暑さの影響か今年は咲く時期がずれたようです。

 

 

 

大きなザクロが実っていました。最近では健康食品として人気があるようです。

 

 

 

最近あまり見かけなくなったジュズダマ。昔は川岸や田んぼ横の用水路沿いにたくさん生えていて、黒く熟した実を使ってお手玉を作ったり、糸で繋げてネックレスを作ったりしました。

 

 

 

お腹が幅広い、ハラビロカマキリ。この時は写真に撮れませんでしたが、警戒するとお腹を上に反らせる独特のポーズをとります。

 

 

 

こちらは何カマキリか不明です。ネットのAI判定によるとウスバカマキリと出ましたが、分布がかなり限られるようで山田池公園に生息しているのかどうか不明です。識別点は前足(鎌)の付け根の模様のようですが、そんなこととは知らずちゃんと見ていませんでした。調べてみるとカマキリにもいろいろ種類があるようです。