寒の戻りで寒い一日となった月2日、大阪府の服部緑地で講座を開催しました。
緑地公園駅で集合、さっそく服部緑地へ。今回は公園に点在する池を巡るコースにしました。各池でカモ類、サギ類、バンなどの水鳥を観察、途中の緑地でツグミやジョウビタキ、アオジなどもじっくり観察できました。期待のカワセミは鳴き声と飛ぶところがちらっと見られただけでしたが、トモエガモがしっかり見られて寒いながらも楽しい半日となりました。


観察種:
1.オカヨシガモ 2.ヨシガモ 3.ヒドリガモ
4.マガモ 5.カルガモ 6.ハシビロガモ
7.トモエガモ 8.コガモ 9.カイツブリ
10.カワウ 11.キジバト 12.アオサギ
13.バン 14.オオバン 15.カワセミ
16.コゲラ 17.ハシボソガラス
18.ハシブトガラス 19.シジュウカラ
20.ヒヨドリ 21.エナガ 22.メジロ
23.ムクドリ 24.シロハラ 25.ツグミ
26.ジョウビタキ 27.スズメ
28.ハクセキレイ 29.カワラヒワ 30.シメ
31.アオジ 32.カワラバト(ドバト)


今回も受講生の方から素敵な写真をいただきました。いつもありがとうございます。
まずはオカヨシガモ。両方雄です。カモ類の雄は派手な色合いが多いですが、オカヨシガモはシックな装い。

 

 

 

これはヨシガモの雌。雄の姿もありましたが、かなり遠かったです。くちばし全体が黒いこと、首から頭部に灰色味があり、後頸の羽根が少し長めなのも特徴。

 

 

 

次はヒドリガモの雄。明るい茶色の頭部とくちばし付け根から盗聴にかけてのクリーム色が特徴。

 

 

 

ヒドリガモのペア、手前が雄で奥が雌。雌は地味な色あいで、雄と同じく灰色のくちばしで先端だけ黒。またくちばしは他のカモに比べて小さく、寸詰まりな顔つきに見えます。

 

 

 

留鳥のカルガモ。夏も留まり、繁殖します。手前の首を挙げて警戒しているのは雄、奥側の守られている感じの方が雌。雌雄そっくりですが、微妙な色合いの違いがあります。

 

 

 

トモエガモは年によって飛来数が増減するカモ類。今年は数多く渡って来て、あちこちで観察されています。写真は雄で、顔の巴模様が名前の由来。

 

 

 

トモエガモ、コガモ、オカヨシガモが混ざった群。一番小さいのがコガモ、大きいのがオカヨシガモです。

 

 

 

カイツブリは小振りなカモのようにる見えますが違う水鳥。潜水が得意で、小魚や淡水エビなどを食べます。

 

 

 

岸に上がっていたカワウ。頭部の白い羽根は繁殖期の飾り羽根。

 

 

 

ここ最近、急に数が減ったバン。とても身近な水鳥だったのに、なぜ減ってしまったのかもよく分かっていない。分類的にツルに近いクイナの仲間。

 

 

 

逆に数が増えているオオバン。こちらもクイナの仲間。足指に水かきとは違った形の足ひれがあり、よく潜って水草などを食べています。

 

 

 

どこで何を見つけて(もしかするとくすねて?)きたのか、ビニール袋を押さえつけるハシブトガラス。中に入っているのはお菓子かな?

 

 

 

シジュウカラはもうペアで行動していました。これから巣作りです。写真はネクタイ模様の細い雌。

 

 

 

このヒヨドリは、どうも人から餌を貰ったことがあるらしく、人なつこく寄ってきました。

 

 

 

春の定番、梅にメジロ。メジロは甘党で、よく花の蜜を舐めます。

 

 

 

1羽1羽顔の白斑の形や大きさの異なるムクドリ。身近な鳥ですが、じっくり観察してみるのも面白そう。

 

 

 

冬鳥のジョウビタキ。最近では国内に居残って繁殖する個体もいるようですが、多くはもう少しすると北へ旅立ちます。

 

 

 

ツグミも個体によって色合いや模様に違いが大きい種類です。こちらも冬鳥。

 

 

 

もっとも身近な鳥、スズメ。寒い時期はまん丸に膨れていて可愛いです。太っているのではなく、羽毛の間に空気の層を作って断熱効果を高めています。

 

 

 

関西では冬鳥のアオジ。本州中部以北では夏鳥として渡って来て繁殖を行います。この写真は雌で、雄は頭部が濃い緑色をしています。

 

 

 

おまけ画像です。池にたくさんいたヌートリア。南米原産のネズミの仲間で、毛皮を利用するため輸入、飼育していたものが野生化しました。

 

 

 

ウメの花が見頃を迎えていました。

 

 

 

 

 

 


 

更新が遅くなりました。お待たせしました。(誰も待ってなかったりして・・?)

当初の予定では醍醐寺周辺での講座でしたが、当日は2月3日、節分の法要が行われ人出が予想されたので亀岡市の平の沢池に変更となりました。

バス停に参加者が到着してすぐ、バス停脇の樹にイカルの群れがいたそうです。その後、講師が合流、ご挨拶中に今度はシメがバス停脇の木にいて、皆で観察しました。
その後、歩いて下池に。マガモが人を警戒して岸から離れて行きます。それでも、時々、求愛のディスプレイをするのも観察できました。綺麗なヨシガモのオスがいて、飾り羽や緑色の頭を観察できたものの、少し距離が遠かったです。対象的にシックな美しさのオカヨシガモ、頭の赤茶が目立つホシハジロ、嘴の目立つハシビロガモなどを観察。水田側にはモズがいました。
中池との境の堤近くでイカルチドリが石に化けているのを見てから、中池へ。こちらには、コガモがたくさんいましたが、中にトモエガモの雌雄がいて、廃棄されたバケツを背景に美しいオスの姿を堪能しました。でも、やっぱり少し遠かったですね。
その後、平ノ沢遊歩道を歩いてみましたが、アオジ、カケス、シロハラなどの声はするものの、姿をゆっくり見せてくる鳥は出てこずでした。
バスほ本数が少なく時刻が早めだったので、急いでバス程近くへ、バスが来るまでに、資料の読み合わせなどをして、解散となりました。

 

観察種:

1.オカヨシガモ 2.ヨシガモ 3.マガモ 4.カルガモ

5.ハシビロガモ 6.トモエガモ 7.コガモ

8.ホシハジロ 9.カワウ 10.アオサギ 11.イカルチドリ

12.トビ 13.ノスリ 14.コゲラ 15.モズ 16.カケス

17.ハシボソガラス 18.ハシブトガラス 19.ヤマガラ

20.シジュウカラ 21.ヒヨドリ 22.ウグイス 23.エナガ

24.メジロ 25.シロハラ 26.スズメ 27.キセキレイ

28.セグロセキレイ 29.カワラヒワ 30.シメ

30.アオジ

[講座での鳥合わせの際にヨシガモとハシビロガモが漏れていたようです。失礼しました。また開講前に観察されたイカルは観察種リストに含んでいません]

 

 

今回は受講生の方に素敵な写真をたくさんご提供いただきました。ありがとうございます。

まずはヨシガモの雄。頭部の形からナポレオン帽を被っているとよく言われます。

 

 

 

マガモの雄が雌に対して求愛中。頭部が緑色なのが雄(光の加減で黒や青、紫にも見えます)、全体的に茶色いのが雌で、雄のうち手前のくちばしを上に向けている個体と、奥側で羽ばたいている個体は求愛行動の途中を捉えたもの。

 

 

 

これはカルガモ。本州に留まって繁殖するカモで、よくヒナを連れたお引っ越し風景がテレビのニュースなどに取り上げられます。

 

 

 

カルガモの飛翔。次列風切羽根の青い金属光沢の部分は翼鏡と呼ばれ、カモ類の重要な識別ポイントになっています。

 

 

 

このハシビロガモは雄ですが、求愛時期になってもまだ繁殖羽になりきっていないようです。ハシビロガモの雄には換羽の途中でしばしストップしてしまう「サブエクリプス」と呼ばれる状態があるそうです。この個体もこのあと換羽を再開するのでしょうか。

 

 

 

コガモの群にトモエガモが交じっていました。水上に浮いているカモのうち、右端がトモエガモの雄で左端が雌です。トモエガモ雄は黄色と緑の巴模様が特徴、雌はくちばしの付け根に白斑があるところが特徴です。

 

 

 

コガモの雌雄。左が雄、右が雌です。こちらはカップルの相手が決まっているようです。

 

 

 

岸辺の土砂が溜まったところにイカルチドリの姿が。手前に浮いているのはコガモの雄。

 

 

 

モズの姿もありました。これは過眼線が茶色なので雌。雄の場合は黒です。

 

 

 

2羽並んだキセキレイ。腹部から下尾筒の黄色がきれいです。繁殖期には雄の喉が黒くなるのですが、この時期は雌雄の識別はできません。

 

 

 

日本の固有種だったセグロセキレイ。最近朝鮮半島での繁殖が確認され、固有種から外れました。

 

 

 

地味な色合いのカワラヒワ。でも翼を広げると鮮やかな黄色の翼帯が目立ちます。

 

 

 

おまけ写真はコガモのモニュメント?

 

 

 

 

たまには講座風景を。

 

 

平の沢池、こんな場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さまあけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
令和6年1月最初の講座を桂川で実施しました。1日曇りという天気予報でしたが、穏やかに晴れて風もあまりなく気持ちのいい一日でした。
阪急松尾大社駅前に集合。当初の予定では下流方向へ歩くつもりでしたが、中洲や寄洲の伐採が行われていて水鳥はいても河川敷の藪に生息するような小鳥類は見られそうもなく、予定変更で上流の嵐山へ向かうことに。
スタートしてすぐイソヒヨドリが現れました。雌雄で行動していて、雄はさえずっていました。もう繁殖準備開始でしょうか。川面を見ると、少々遠目ですがカモ類やカイツブリ類、オオバンなどの姿が。私達のいる右岸側からは遠く、左岸側からは植物の茂みが目隠しになっていて見えづらいおかげかノンビリと寛ぐ姿が見られました。
川沿いに進み、手前の河川敷に樹木や雑草が茂る辺りでアリスイを発見。ですが逆光になり姿は真っ暗、シルエット状態でした。さらに進んで河川敷の公園でトイレ休憩を、と思った辺りで向かい側の岸にたくさんのサギが。よく見るとカワアイサもたくさんいます。と、思ったら鳥たちが下流方向にダッシュ! どうやら小魚の群がいて、それを捕食しようとしていたようです。カワアイサは30羽ほど、ダイサギ・コサギ・アオサギの群にカワウとマガモも混じって入り乱れていました。マガモは主に植物の種子や水草などを食べていますが、時には小魚など小動物も食べています。
その後、お食事が一段落付いたようで向こう岸でカモたちがのんびり羽繕いなど始めてくつろいでいたのですが、様子が一変。突然川の方(つまり私達の方向)に群が猛ダッシュ! 何事かと驚きましたが、どうやら何か天敵の接近でもあったため川の中程へ避難したようです。
そんな一幕の他にはベニマシコ(なぜかメスばかり)やモズ(なぜかオスばかり)、カワセミのペアなど観察し嵐山付近で解散となりました。

観察種:
1.オカヨシガモ 2.ヒドリガモ 3.マガモ
4.カルガモ 5.コガモ 6.キンクロハジロ
7.カワアイサ 8.カイツブリ
9.カンムリカイツブリ 10.キジバト
11.カワウ 12.アオサギ 13.ダイサギ
14.コサギ 15.オオバン 16.トビ
17.カワセミ 18.アリスイ 19.モズ
20.ハシボソガラス 21.ハシブトガラス
22.シジュウカラ 23.ヒヨドリ
24.ウグイス 25.エナガ 26.メジロ
27.ツグミ 28.ジョウビタキ
29.イソヒヨドリ 30.スズメ
31.ハクセキレイ 32.セグロセキレイ
33.カワラヒワ 34.ベニマシコ 
35.ホオジロ 36.アオジ 37.コジュケイ
38.カワラバト(ドバト)


今回も拙い写真ですが、何枚か鳥の写真を撮影しました。

まずは解散場所近くで観察したヒドリガモ。真ん中の、頭が明るい茶色でくちばしの付け根から頭頂部にかけてクリーム色なのがオス。
 

 


同じ場所にいたカルガモ。くしばし先端の黄色が識別ポイントです。

 

 


カワアイサのメスとコサギ。カワアイサのメスは茶色い頭と後頭部のボサボサした冠羽が特徴で、オスは濃い緑色で冠羽はありません。

 

 


たくさん集まっていたサギやカワアイサたち。

 

 


魚を狙うダイサギと、魚捕りに参戦するアオサギ。

 

 


こちらのダイサギは小魚を捕らえました。

 

 


何カ所かでモズに出会いました。翼に小さな白斑があるオスばかりでした。メスは白斑がなく、腹部にうろこ模様があります。

 

 


エナガの群にも何度も遭遇。可愛いです。

 

 

 

カワラヒワはアキニレの実を食べていました。