興味のある人はあまりいないかもしれないが、タイ語について少し書いてみる。


まず、タイ語は中国語と同じ独立語で、語順によって文の意味が変わる。

例えば、「市場へ行ってごはんを買ってきて食べる」は、
“pai(行く) talaat(市場) sue(買う) khao(ごはん) maa(来る)kin(食べる)”
だが、これを
“pai talaat sue khao kin maa”
と語順を少し変えるだけで、「市場へ行ってごはんを買って食べてくる」になってしまう。

ちなみに、英語のように動詞の過去形や過去分詞など面倒な語形変化もない。

「私たちはきのう寿司を食べた」と言いたければ、“rao(私たち)kin(食べる)sushi(すし) mua wan(きのう)” でOKだ。


それから、名詞修飾は日本語の間逆になるので注意が必要だ。

「タイ語の辞書」は、
“pochananukrom(辞書)paasaa(語)Thai(タイ)”
であり、
「私がバンコクで買ったタイ語の辞書」なら、
“pochananukrom paasaa Thai chan(私)sue(買う)thii(で)Krungtheep(バンコク)”
になる。


あと、タイ語学習で厄介なのが、発音声調だ。

なぜ発音が難しいかというと、まず日本語にない母音が4つあるからだ。

どういうことかと言うと、アイウエオのほかに、イの口で発音するウと、アの口で発音するエと、口を大きく開けて発音するオ、さらに、アでもウでもオでもない中途半端な音がある。


それから、日本人に馴染みのない有気音、無気音の区別もある。

息を強く出すkh, th, ph と、息を出さないように発音するk (g), t (d), p の区別は我々日本語母語話者(英語母語話者も)には難しい。


そして、語末に来る子音字(k, t, p, m, n, ng)による発音の違いも、日本人泣かせだ。

タイ語に慣れないうちは、我々日本人の耳ではまったくその違いが分からないし、こちらの言うこともタイ人になかなか通じない。

バンコクのことをタイ人はKrungtheep(クルンテープ)と言うが、タイ語初心者が言ってもまず通じないので、Bangkokと言ったほうがいい。


最後の難関は声調だ。

これには、外国語習得に自信がある僕が2年かけてがんばっても、最後まで苦労し続けた。

中国語やベトナム語などの声調言語を既に習得している人にとっては大して難しくもないだろうが、私たちにとってマーはマーであって、それが声調によって「来る」とか「犬」とか「馬」とかになると聞いても分からないものだ。

タイ語に慣れるまでは、カイと聞こえても、「鶏」なのか「卵」なのか「誰」なのか「遠い」なのか「近い」なのか判別がつかないから、そのどれかだろうと思って話を聞くしかない。


最後に、タイ語の「ありがとう」と、「おはよう」から「おやすみ」まで使える便利な挨拶を言って終わりにしたい。

まず両手を合わせて拝むようにして、
“khoop コープ khun クン khrap カップ/khaa カー ”

そして、
“sawat サワッ dii ディー khrap カップ(男性)/khaa カー(女性)”