浴衣の胸もとがはだけていた。
和室に二人きりだった。外でコオロギが鳴いていた。
白熱灯の黄色い光が縁側の窓ガラスに映っていた。

仲居さんが出て行ってから、ソワソワしてばかりだった。
胸がいっぱいで、前菜に箸をつけた程度。
料理にはほとんど手をつけられなかった。

6杯目のお酌で緊張がほどけた。
お膳の下で足を伸ばした。
伸ばした先で、彼女の浴衣のすそをつまんだ。