SNSは、それを積極的にコミュニケーションツールとして

利用する以外では、どうやら私たちにとって特に精神的に

孤独になり、よくないようですね。

 

平均年齢20歳の若者たちへの調査では、

「フェイスブックは表面的には、人間のソーシャルコンタクトへの

本質的な欲求を満たしてくれる貴重な場である。

しかし、心の健康を増進するどころか悪化させる」

という結果が出されています。

 

12歳〜16歳の若者に行った調査では、特に女子が精神的満足度が

年を経るごとに下がっています。

研究者たちは

「SNSというのは常に繋がっていなければならないものだ。

彼女たちは常に、“完璧な容姿”や“完璧な人生”の写真を見せられ、

自分と他人を比較するのをやめられなくなる」と指摘しています。

 

ここで、ミラーニューロンが登場します。

ミラーニューロンは、その名のように、他者の行動などを鏡に

映して、自分がその模倣をする神経細胞です。

人は他者の行動を真似しながら自分の行動を形作っていきます。

 

このミラーニューロンは、さまざまな動作を習得するときだけでなく、

「他人がどう感じているか」を理解する時にも働きます。

 

相手の発言、目の動きや表情、仕草、態度、声の調子などを

総合的に判断して、それに対して自分はどうしたらよいのかを

考えています。

 

この「ミラーニューロン」に関しては、以下の記述があります。

 

「他人の考えや気持ちを理解しようとする衝動は、おそらく

生来のものだ。ミラーニューロンは生まれた時から存在するからだ。

 

しかし、他人の頭の中をりかいすることじたいは、生まれつきプロ

というわけにはいかない。

 

それには鍛錬が必要で、トレーニングは早期に始まる。

脳の最も発達した部分である前頭葉が成熟する幼児期や10代に。

 

どんなトレーニングかというと、親兄弟や友達と対面でやりとり

することで、ゆっくりと経験の貯蔵庫を満たしていくのだ。

 

そうやって他人の心境や考えや意図をうまく認識できるようになる。」

 

そして、ミラーニューロンが一番活性するのは、現実的に人と会う時で、

次に演劇鑑賞で、映画鑑賞ではさほど活性しません。

 

他人の気持ちや考えを理解するには直接の対面によるトレーニングが

必要なのですが、スマホやタブレットを介した場合はその効果が

期待できません。

 

実際、今の若者は「ナルシズムという伝染病にかかっている」と

指摘されています。

自分への関心ばかりで、他の人のことはどうでもいい、

そんな共感力が育っていないといえるような状況のようです。

 

1万4000人以上の大学生を対象とした調査によると、80年代から

2つの共感力が下がっています。

 

ひとつは、辛い状況の人に共感できる「共感的配慮」、

もうひとつは、別の人間の価値観にのっとり、その人の視点で

世の中を見る「対人関係における感受性」です。

 

この傾向は、大学生に限らず、小学校高学年から中学生にも

見られます。

 

自分のことばかりに気を取られ、他者には関心を示さなくなるような

人が増えていけばどうなるのでしょう?

でも、そんな子どもや若者が増えているようには感じませんか?