不登校につながる社会的要因として、次の14項目が挙げられています。
(1) 親の不適切な子育て
(2) 学校や親からによる過剰な教育 課題(勉強や習い事)の押し付け
(3) 家族が精神疾患や依存症を抱えている
(4) 親の過干渉 親子分離ができず、学校での人間関係に適応できない
(5) 子供自身に先天的な発達障害や知的障害がある
(6) 学校の管理主義 校則が増え続けたり、可視化されることが増え、
窮屈な思いを抱く
(7) 子供に対する不寛容 家庭・社会・子供たち同士で、みんなと
異なることに対して不寛容になっている
(8) 子どもの脆弱さ 大人の保護下や二次元の世界ばかりで過ごし、
さまざまな人と自由に接する機会が少なくなったため、
問題解決能力が低下している
(9) 大人の多忙さ 時間をかけて子供と向き合うことができない
(10) 集団の正論化 学校の中で正論=正義となり、個性が出過ぎたり、
正直に感情を表し過ぎたりする子供がはじき出される
(11) 集団の均一性 学校→ 学校併設型学童 → 地元の塾など、
顔を合わせるメンバーが固定化され、人間関係が必要以上に
濃くなって心が休まらない
(12) ネットやゲーム 24時間好きなエンターテイメントに触れられる
空間があることで、生活がそれ中心になってしまう
(13) 学校以外の居場所 フリースクールなど学校以外の居場所が増加
することで、学校へ行く必然性が減った
(14) 世論 「学校へ行きたくなければ行かなくていい」という風潮が
できて、子供も大人もそれをよしとしている
こうしてみてくると、不登校になる子供は、先天的な障害以外は
子供の頃に自分の方をしっかり向いて語りかけてくれる大人が
少なく(ほぼいなくて)、その語りかけに自分の気持ちや考えを
まとめながら答える機会が少ない(ほぼない)という共通点が
あるようですね。
不登校児の受け皿であるフリースクール「エルート」では、
まず何度か登校してもらい、ここは学校や家庭と違って何かを
無理強いしたり、縛りつけたりするところではないことを
わかってもらうそうです。
そして、しばらくは集団の中で好きに過ごす時間を用意しています。
その自由な時間にスクールのスタッフとさまざまな会話を
経験します。
そのうちに、「やりたいことリスト」を作りながら、自分の意志が
引き出せるようなサポートをしていきます。
校長は、このスクールの目標は「学校へ行くこと」ではなくて、
「自分の言葉で考えて、動いて、自立する」としています。
この章の最後に、
「今の『答えのない時代』にしなければならないのは、社会から
どう言われようとも、自分が好きだと思えることを見つけ出すことだ。
この時に大人ができるのは、子供が胸の奥底にある自分の本心を
見つめられるよう手を差し伸べることだろう。無理に学校へ
行かせるのではなく、感じる力を刺激し、子供の自発的な意志を
歓迎し、行動に移すための手助けをする。その経験が積み重なった
時に初めて、子供たちは幸せを手に入れる力をつけられる。」
このように書かれていますが、このことは不登校児に限らず
すべての子供に言えることだと思います。
私たち大人の出番はそこにあるのです。