カブール空港でIS系爆弾攻撃、約60人死亡 退避活動続けるとバイデン氏
武装勢力タリバンが制圧したアフガニスタンからの出国を希望する大勢が集まる首都カブール近郊の空港で26日、2回の爆弾攻撃があり、米軍関係者13人を含む60人以上が死亡した。過激派勢力「イスラム国(IS)」系の組織が犯行声明を出した。ジョー・バイデン米大統領は、出国を希望する人たちの避難活動を続けると言明した。
26日午後6時ごろ、米英両軍の兵士が空港に入る人たちの手続きをしていたアビー・ゲートで爆発があり、発砲が続いた。その数分後、イギリスへの避難を希望する人たちを英部隊が受付していた近くのホテルで、爆発があった。
米英両政府は21日から繰り返し、ISによる攻撃が予想されるため、空港に近づかないよう警告していた。
カブール空港のアビー・ゲート(Abbey Gate)と、近くのバロン・ホテル(Baron Hotel)付近で爆弾攻撃があった
現地で活動するIS系組織「ISIS-K」が犯行声明を出した。
中東を管轄する米中央軍のフランク・マケンジー司令官によると、米海兵隊員11人と海軍医務官1人が死亡した。アフガニスタンで米軍関係者が亡くなるのは、2020年2月以来という。
マケンジー司令官は、「ISIS-K」の脅威は依然として高く、これ以上の攻撃を防ぐため米軍はタリバンと協力しており、タリバンはすでにISIS-Kによる複数の攻撃を阻止していると述べた。
バイデン大統領は、「我々はこの任務を完遂しなくてはならないし、そうする」、「テロリストが我々の任務を阻止することはできない」と言明した上で、「我々は決して許さない。我々は決して忘れない。お前たちを追い込んで、代償を払わせる」とISに警告した。
バイデン氏はさらに、死亡した米軍関係者は「他人の命を救うため、無私の任務についていた英雄」だとたたえた。
2回の爆弾攻撃で煙が立ち上った
今月15日に首都カブールがタリバンの支配下に入って以降、10万人以上がカブール空港から避難している。空港を管理する米軍の撤収期限が8月31日に迫るのを前に、多くのアフガニスタン人が空港に押し寄せていた。
今回の攻撃で、避難活動はさらに困難が予想される。
カブール空港には現在、米兵5800人と英兵1000人が駐留している。
これまでに文民・民間人10万4000人が出国した。この内、6万6000人はアメリカ人、3万7000人は同盟国関係者や協力者。約5000人が空港で出国の機会を待っているほか、空港周辺ではまだ大勢が検問所を通過しようとしている。
カナダ、ベルギー、オランダ、デンマークなど一部の国はすでに、自国関係者の退避活動を中止した。トルコ政府は6年前から空港を警備していた自国軍を撤退させると発表した。
ボリス・ジョンソン英首相は、26日に政府幹部と緊急会議を開いた後、イギリスの退避活動を継続すると述べた。
ここ数日、米国はカブール空港周辺でのテロ警戒を盛んに呼びかけてましたが・・・
起きてしまいましたね。。。
亡くなった方のご冥福をお祈り申し上げます。
>マケンジー司令官は、「ISIS-K」の脅威は依然として高く、これ以上の攻撃を防ぐため米軍はタリバンと協力しており、タリバンはすでにISIS-Kによる複数の攻撃を阻止していると述べた。
ISが犯行声明を出してようですが、タリバンとISは敵対関係のようで、米軍とタリバンは強力して事に当たっているんですな。
バイデンくんは、強い口調の声明を出していますが、今後の対応が注目です。