S&P:ブラジルジャンク級に格下げ! | 情報は自分で習得し、自分で判断する

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S&P:ブラジル格付けをジャンク級に引き下げ-財政悪化で

 (ブルームバーグ):米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はブラジルの長期外貨建てソブリン格付けをジャンク級に引き下げた。ルセフ大統領は景気低迷の中で、財政収支の改善に苦慮している。


 S&Pの発表によると、ブラジルの同格付けは1段階引き下げられて「BBプラス」となった。見通しは「ネガティブ(弱含み)」。S&Pは2008年4月に初めてブラジルを投資適格級とした。

 この格下げにより、レビ財務相率いる経済チームには歳出削減ないし増税を実施して財政健全化を進めるよう圧力が加わる。ルセフ大統領が国営ブラジル石油公社(ペトロブラス)の会長在任中に行われたとされる汚職疑惑の捜査が進む中、大統領の取り組みは支持を得られていない。同大統領の支持率は就任後最低を記録し、大統領弾劾を求める声が強まっている。

 S&Pは発表資料で、「ブラジルが直面している政治的困難は強まり続けている」と指摘。「格付け見通し『ネガティブ』は、財政状況の一段の悪化で同国の追加格下げの確率が3分の1を上回るとのわれわれの認識を反映している」と説明した。


 国内の規定により年金基金など一部の機関投資家はジャンク級証券への投資が禁じられており、今回の格下げはブラジル資産の売却につながり得る。ただ、格付け会社フィッチ・レーティングスとムーディーズ・インベスターズ・サービスはブラジル格付けを投資適格級としており、S&Pの格下げの影響が限定的にとどまる公算もある。



>米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はブラジルの長期外貨建てソブリン格付けをジャンク級に引き下げた。

 おっと!ブラジル外貨建て債がジャンク級に格下げ!

 ブラジル、これは逝ったのではないのか??

>ルセフ大統領が国営ブラジル石油公社(ペトロブラス)の会長在任中に行われたとされる汚職疑惑の捜査が進む中、大統領の取り組みは支持を得られていない。同大統領の支持率は就任後最低を記録し、大統領弾劾を求める声が強まっている。

 なるほど、大統領の汚職疑惑もあり、支持率も最低・・・

>格付け会社フィッチ・レーティングスとムーディーズ・インベスターズ・サービスはブラジル格付けを投資適格級としており、S&Pの格下げの影響が限定的にとどまる公算もある。


 先月、ムーディーズも格下げしていたが、辛うじて最低ランクだったな。

ムーディーズがブラジル格下げ、投資適格級は維持

 [サンパウロ 11日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは11日、ブラジルの格付けを「Baa2」から「Baa3」に引き下げた。投資適格級としては最低水準となるが、格付け見通しは「安定的」となっているため、向こう1年─1年半の間はこの格付けが維持される公算が大きい。


 ブラジルの格付けをめぐっては、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が2週間前に格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げている。S&Pの現在の格付けは投資適格級としては最低水準の「BBBマイナス」となっているため、引き下げられればブラジルは投資適格級の格付けを失うことになる。

 ただムーディーズは声明で、「2015年と2016年を通して経済環境は低調、政治情勢も比較的不安定な状態が続くと見ているが、現時点では、ブラジルの投資適格級の格付けが脅威にさらされるほど債務をめぐる状況が著しく悪化するとは予想していない」との見解を示した。

<次のギリシャに>
 ブラジルのレビ財務相は、ムーディーズの声明について「公的債務の質を維持する上で、実行すべき優先課題を示している」と指摘した。
 レビ財務相は、これまでに一連の歳出削減策や増税を実施するなど、ブラジルの格下げ回避に向けて財政赤字の圧縮に力を注いできた。
 ブラジルは景気悪化が著しく、今年は1%以上のマイナス成長が見込まれている。歳入は今年に入って急減しているが、インフレ率は目標を上回っているため、中銀は利上げを余儀なくされている。

 カネパ・アセット・マネジメントで資産運用に携わるアレシャンドレ・ポボア氏は「投資家は、ムーディーズがS&Pに倣い、ブラジルを投資適格級喪失の瀬戸際に追い込むのでないかと懸念していた。よって、想定していたほどには悪いニュースではないと言える」と述べた。
 ブラジルのテメル副大統領は週末、政府が推進する緊縮策を議会が支持しない場合、ブラジルは次のギリシャになりかねないと警告した。


>投資適格級としては最低水準となるが、格付け見通しは「安定的」となっているため、向こう1年─1年半の間はこの格付けが維持される公算が大きい。


 ムーディーズは、当座1年くらいは大丈夫だろ?って感じですけど・・・

>レビ財務相は、これまでに一連の歳出削減策や増税を実施するなど、ブラジルの格下げ回避に向けて財政赤字の圧縮に力を注いできた。
 ブラジルは景気悪化が著しく、今年は1%以上のマイナス成長が見込まれている。歳入は今年に入って急減しているが、インフレ率は目標を上回っているため、中銀は利上げを余儀なくされている。

 うわ~、マイナス成長なのに、緊縮財政&利上げだって・・・

 こりゃ~、汚職だけでなく、支持率が下がるわな。

>国内の規定により年金基金など一部の機関投資家はジャンク級証券への投資が禁じられており、今回の格下げはブラジル資産の売却につながり得る。

 当然、ヘッジファンド以外はブラジル債は買えない状況となり、ヘッジもいろいろ悪巧みを考えるだろうなぁ~。

ブラジルのテメル副大統領は週末、政府が推進する緊縮策を議会が支持しない場合、ブラジルは次のギリシャになりかねないと警告した。

 五輪が終われば、破綻する可能性も・・・