ギリシャ、国債100億ユーロ買い戻し提案 | 情報は自分で習得し、自分で判断する

情報は自分で習得し、自分で判断する

笑韓しながら世界経済について勉強中。晴れた日はランニング、雨の日は読書が趣味なオッサンです。

ギリシャ、国債100億ユーロ買い戻し提案-独首相減免否定せず

  12月3日(ブルームバーグ):ギリシャ政府は3日、今年発行した国債について100億ユーロ(約1兆700億円)規模の買い戻しを提案した。国際的な救済を受け続けるための鍵となる債務圧縮に取り組む。
  ギリシャ公的債務管理庁(PDMA)は、いわゆるダッチオークション方式で入札を実施すると発表した。ダッチオークションでは応札者は一定範囲内で売却したい価格を応札し、価格が低い順に落札される。2023-42年に満期を迎える債券 の買い戻し価格の上限は平均で額面の34.1%。下限が32.1%。応募の期限はロンドン時間7日午後5時(日本時間8日午前2時)となる。
  買い戻しの成功は、6月以来凍結されている融資実行の鍵を握る。ユーロ圏財務相らは先週、ギリシャの国債買い戻しを含めた包括案で合意した。同案は債務の対国内総生産(GDP)比を2020年に124%に減らすことを目指す。同比率は14年に190%と見込まれている。
  100億ユーロの買い戻しによってギリシャは約300億ユーロの発行済み国債を消却できる公算だと、シティグループのストラテジスト、バレンティン・マリノフ氏がリポートで指摘した。
  ギリシャ債を保有し約3億ユーロを運用するTTエルタ・イーダクのスピロス・ポリティス最高経営責任者(CEO)は、買い戻しの「平均価格はこれまで発表された額より高い」と指摘。「現時点では成功しそうに見受けられる。目標額に届かなくても、わずかに足りない程度だろう」と話した。


ドイツの姿勢に変化
  国債買い戻し計画は、欧州首脳らが危機の始まりから固執していた緊縮一本槍から離れつつある兆候の一つだ。さらに、ドイツのメルケル首相は2日、同国が最終的にギリシャの債務減免を受け入れる可能性を示唆した。救済への最大の貢献国であるドイツはこれまで、減免には決して応じない姿勢だった。
  ユーロ圏の財務相らは11月23日の終値が買い戻しの提示額の上限になるだろうとしていたが、ギリシャが示した価格はこれを上回り、成功の可能性が高まった。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループのアナリストらの3日のリポートによると、同日の平均価格は額面の28.1%だった。
  買い戻しの対象は3月のギリシャ債務再編時に発行された620億ユーロ相当の新国債。11月27日付のトロイカ文書草案によれば、ギリシャの銀行が約150億ユーロ、年金基金が80億ユーロを保有。トロイカは欧州連合の欧州委員会、欧州中央銀行、国際通貨基金(IMF)で構成する。また、ノムラの11月30日付のリポートによれば、ヘッジファンドが最大220億ユーロを保有している。


IMFが結果を査定へ
  ギリシャの提案発表後の欧州債市場では、ギリシャ債が3営業日続伸。10年債利回りは3月の債務再編以降で初めて15%を下回った。ロンドン時間午後4時21分現在は1.2ポイント低下の14.93%。
  PDMAによると、買い戻しに応じる保有者は救済基金の欧州金融安定ファシリティー(EFSF)が発行する6カ月物証券で支払いを受ける。
  債務のGDP比目標達成は、IMFがギリシャ支援を継続する条件。IMFのラガルド専務理事は、追加支払いを承認する前に国債買い戻しの結果を査定する方針を示している。
  買い戻しは、債務のGDP比の11ポイント低下につながると想定されている。ユーロ圏財務相らは344億ユーロのギリシャ向け支払いについて、今月13日までに正式決定する計画。PDMAによると、ギリシャは買い戻しのための金融機関にドイツ銀 行とモルガン・スタンレー ・インターナショナルを起用した。


>ギリシャ政府は3日、今年発行した国債について100億ユーロ(約1兆700億円)規模の買い戻しを提案した。国際的な救済を受け続けるための鍵となる債務圧縮に取り組む。

 ここ最近盛んに言われていたギリシャ政府によるギリシャ債の買い戻し。

 それってどういうこと??と頭の中で?が一杯だったのですけど、なんだか実行されるみたいですね。

 とりあえず、発行済みギリシャ債100億ユーロを額面の30%程度で買い取るらしく・・・

>100億ユーロの買い戻しによってギリシャは約300億ユーロの発行済み国債を消却できる公算だ

 発行額の3割で買い取るのだから、実質300億ユーロの国債を消化できるんだね。

 ここまではわかるんだけど・・・

 実際、債権者は応じるのかな?

>ユーロ圏の財務相らは11月23日の終値が買い戻しの提示額の上限になるだろうとしていたが、ギリシャが示した価格はこれを上回り、成功の可能性が高まった。

 現在の買い戻しが28%程度だから、それを上回っているから成功するだろうってことらしい。

 う~む、このまま保有していても怪しいし、今なら割高で買い取ってもらえるなら売るかなという人が多いと言うことなのかな?

>ギリシャの銀行が約150億ユーロ、年金基金が80億ユーロを保有。トロイカは欧州連合の欧州委員会、欧州中央銀行、国際通貨基金(IMF)で構成する。また、ノムラの11月30日付のリポートによれば、ヘッジファンドが最大220億ユーロを保有している。


対象となる債券は620億ユーロの債権で、ギリシャの銀行と年金基金が330億ユーロ、ヘッジが220億ユーロ。残りはトロイカが持っているってことかな?

>ドイツのメルケル首相は2日、同国が最終的にギリシャの債務減免を受け入れる可能性を示唆した。救済への最大の貢献国であるドイツはこれまで、減免には決して応じない姿勢だった。

メルケルさんも買い戻しには賛成らしいから、620億ユーロのうち半分ぐらいが応じるかもしれないということなんだな。

>買い戻しは、債務のGDP比の11ポイント低下につながると想定されている。ユーロ圏財務相らは344億ユーロのギリシャ向け支払いについて、今月13日までに正式決定する計画。

ところで、ギリシャ政府に買い取るだけの資金なんてあるのでしょうかね?

すでに、国庫は枯渇しているのに・・・

おそらく、追加支援金を使うことでIMFの要望である財政赤字/GDP比も減らすという両得が狙いなんだろうな。

これって、債務減免と何が違うのかな??

よくわからん・・・


ユーロ圏財務相、ギリシャ国債買い戻しの成功を確信

  12月3日(ブルームバーグ):ユーロ圏財務相は3日の会合終了後、ギリシャが債務削減を進める上で鍵となる国債買い戻しの成功を確信していると表明した。

  ギリシャ政府はこの日、2023年から42年の間に償還期限を迎える100億ユーロ(約1兆700億円)相当の国債の買い戻し手続きを開始した。投資家の需要を高めるため、当初の計画よりも高めの価格を提示した。

  フランスのモスコビシ財務相は、ブリュッセルでの財務相会合終了後に記者団に対し、「うまくいくと確信している」と述べた上で、満足のいく条件の下で行われているようだ」と指摘した。

  ルクセンブルクのフリーデン財務相は、「全て正しい方向に進んでいる」と述べた。オーストリアのフェクター財務相は、国債買い戻しがうまく行くと「強く確信している」と語った。

  欧州各国政府は、市場ベースでのギリシャ債務削減手段として国債買い戻しに期待しており、これにより同国向け支援資金の供与継続の可能性が開けた。財務相らはギリシャ支援の次回供与分344億ユーロの実行に向け13日に次回会合を開く。同会合では、キプロス支援協議もまとまる可能性がある。支援が決まれば、2009年に欧州危機が始まって以来5番目の国際支援要請国となる。

  ギリシャの債務 削減案でドイツが公的部門による債務減免を拒否した後、リスクが高い割には効果が小さいとして一時は退けられていたギリシャ債買い戻し案が11月27日のユーロ圏財務相会合で同国支援策に盛り込まれた。

  その後、メルケル独首相は、ギリシャ財政収支が14年か15年に黒字転換すれば、公的部門による債務減免もあり得るとの見解を示した。2日付の独紙ビルトとのインタビューで語った。



 今回のギリシャ債買い取りは、あくまでも民間市場を対象のようだな。

>その後、メルケル独首相は、ギリシャ財政収支が14年か15年に黒字転換すれば、公的部門による債務減免もあり得るとの見解を示した。

 公的機関がもつギリシャ債については、まだ債務減免しないらしい。