トヨタ:NUMMI生産終了 | 晴走雨読

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トヨタ:GMとの合弁工場の生産終了へ-来年3月末

 8月28日(ブルームバーグ):自動車販売で世界1位のトヨタ自動車は28日、米カリフォルニア州にあるゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場、ニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング(NUMMI)での生産を2010年3月末で終了すると発表した。トヨタが主力工場の生産を打ち切るのは初めて。
 NUMMIは1984年から両社が共同で運営してきたが、GMが6月29日に撤退を表明。これを受けトヨタはNUMMIを閉鎖する方針を固め、旧GM資産の受け皿会社となったモーターズ・リクイデーション・カンパニー(MLC)と交渉に入っていた。
 富国生命投資顧問の桜井祐記社長は「良い決定だと思う。NUMMIはトヨタにとって、お荷物だった。米国での販路を拡大する象徴だったが、GMがいなくなった今、存在の理由がない」とコメント。岡三証券の岩元泰晶アナリストは「MLCとの間で、どのような費用負担になるかを市場は注目している」と述べた。
 トヨタがNUMMIで生産している小型乗用車「カローラ」はカナダと日本にある工場に移管する。日本への移管分は将来的に北米に戻すとしている。同様にNUMMIで生産しているピックアップトラック「タコマ」は米テキサス工場に移管する。一方、NUMMIでのGM車「ヴァイブ」の生産は今月17日に終了している。
 トヨタの新美篤志副社長(北米担当)は同日発表の報道資料で、今回の決定について「昨年来の市場低迷と、GM生産車両が抜けたことにより、中長期的にビジネスとして成立する見込みが立たず、厳しい選択をせざるを得なくなった」とコメントした。また新美副社長は同日、報道機関との電話会議で、米カリフォルニア州政府などからのNUMMI存続に向けた支援策について、考慮したが事業継続には十分でなかったと述べた。
 従業員を含めNUMMIの今後の対応をめぐり、同社はMLC、NUMMIを交えた3者で継続的に検討するとしている。一方、米カリフォルニア州政府は 27日(現地時間)、トヨタの決定を受けて声明を発表し、NUMMIで働く4700人の雇用を守るため、NUMMI敷地内にクリーンテクノロジー産業を誘致する方向で働き掛けを始めたことを明らかにした。
 新美副社長は28日の電話会議で、NUMMIの従業員を米国にあるトヨタの他工場で受け入れる可能性はあるとしながらも、通常の採用基準にのっとって行うと述べ、優遇措置はとらない考えを示した。
 トヨタは子会社のダイハツ工業などを含むグループで、国内外に年間約1000万台の生産能力を持つ。しかし世界的な自動車需要の減少で、09年のグループ生産計画は前年比28%減の668万台と、大幅に下回る見込み。
 このため余剰能力への対応が課題になっており、同社はすでにコンパクトカー「ヴィッツ」などを生産する高岡工場(愛知県豊田市)の第2ラインを10年春から11年後半まで一時休止することを決めた。NUMMIの年間生産能力は40万台。08年の生産実績は27万1000台で、このうち約3割がGM向け車両だった。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=awhnOYlWHirs&refer=jp_news_index

>自動車販売で世界1位のトヨタ自動車は28日、米カリフォルニア州にあるゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場、ニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング(NUMMI)での生産を2010年3月末で終了すると発表

 GMの破綻直後から噂されていたNUMMIに対するトヨタの方針ですが、予想通り生産終了ですね。

NUMMIとは

 NUMMI(ヌーミ:New United Motor Manufacturing, Inc.)は、トヨタ自動車とゼネラルモータース(GM)が合弁で設立した自動車の製造会社。1984年設立。
 元々は、1980年代に入り自動車製造工場の高コスト構造に悩んでいたGMが、トヨタの誇る生産方式である「かんばん方式」を導入し低コスト・高効率な工場を作ることを目指したことがきっかけである。そこでGMとトヨタは1983年2月に共同で合弁会社を設立することに関する覚書を締結し、翌年にNUMMIを設立。
 NUMMIは1982年にGMが閉鎖したカリフォルニア州の工場を譲り受け、1984年12月より本格的に生産を開始。その後トヨタ・シボレー・ポンティアックなどのブランドの車の生産を数多く手がけている。2002年には右ハンドルのトヨタ・ヴォルツを日本向けに生産。
 2009年6月29日、破産後、再建のために国有化されたGMから、トヨタとの合弁事業の解消が発表される。この結果、NUMMIは「新GM」には引き継がれないことが決定し、GM側のポンティアック・ヴァイブも、同年の第三四半期で生産を終了する。これを受け、トヨタはNUMMIを閉鎖することを決定した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/NUMMI

>MLCとの間で、どのような費用負担になるかを市場は注目している

 そうなんですよね。閉鎖は既定路線でしたから驚きませんが、費用負担がどうなるのか気になります。このMLCというのは、新生GMとは関係なく、GMの負債を清算する会社ですね。

 詳しくはコチラを⇒http://blogs.yahoo.co.jp/x_men_go_go/19498829.html

>米カリフォルニア州政府は 27日(現地時間)、トヨタの決定を受けて声明を発表し、NUMMIで働く4700人の雇用を守るため、NUMMI敷地内にクリーンテクノロジー産業を誘致する方向で働き掛けを始めたことを明らかにした。

 トヨタとしては撤退しても問題ないのですが、雇用者をどうするかですね。カリフォルニア州政府が協力してくれているのでしょうね。州政府としても、失業者を出すわけには行きませんものね。州政府自体がピンチなんですから・・・

>新美副社長は28日の電話会議で、NUMMIの従業員を米国にあるトヨタの他工場で受け入れる可能性はあるとしながらも、通常の採用基準にのっとって行うと述べ、優遇措置はとらない考えを示した。

 この方たちはUAWとはあまり関係なさそうですね。だってUAWからも見捨てられてようなものですからね・・・