こんにちは
少し空いてしまいましたが、
頂いたご質問にお答えするべく
実験をしておりました。
ご質問は「シャトルにUVレジンを塗ると滑り止めにならないでしょうか」というものでした。
文章でお答えするよりも画像で見ていただいたほうがわかりやすいので実証実験を行いました。
用意した材料は以下のものです。
1.UVレジンハード(ヴェルデ・デコレジーナ)
2.UVレジンソフト(ヴェルデ・デコレジーナ)
3.UVレジンソフト(パジコ)
4.UVレジンソフト(キヨハラ)
5.UVレジンハード(アシーナ)
6.UVレジンハード(キヨハラ)
7.UVレジンハード(チャンティ)
8.滑り止め塗料ミドル(キャピタル)
9.滑り止め塗料ソフト(キャピタル)
10.速乾ニス(アサヒペン)
11.クリアーラッカー(アサヒペン)
12.水性クリアー(大日本塗料)
13.水性クリアー(アサヒペン)
以上です。
用意した試料は
軟材の神代ねずこと
超硬質材のピンクアイボリーです。
素材の画像がこちら
UVレジンはUVライトで硬化させました。
硬化あるいは乾燥後の画像がこちらです。
どの材料も木材に染み込みますので、
水にぬれたような風合いになります。
特に軟材はよく染み込みますので、
塗料系の材料は3回塗りする必要があります。
素材の風合いを重視される方にはお勧めできません。
7.のチャンティ製のUVレジンは硬化後も表面がべたつきますので、使用不可です。
滑り止め効果はソフト、ハードあるいは塗料系であってもさほどの差はなく一応の効果はあります。
大きく違うのはUVレジンは塗料に比べると厚塗りになることです。
また、塗料系は軟質材の場合、3~5回塗りしないと表面の仕上がりに光沢が出ません。
材料の中で滑り止め効果をうたっているのは
8. 9.のキャピタルですので、こちらで大板の比較をしてみました。
ヒノキ材に3回塗りした状況です。
滑り止め効果はありますが、並べて同時に比較しないとソフトとミドルの差はわかりませんでした。どちらも効果ありです。
次に実際にシャトルに塗ってみます。
以前に製作途上で失敗したものを使用します。
左が軟材の神代ねずこ
右が超硬質材の縞黒檀です。
仕上げた上でリングを結んでみました。
更に
1.UVレジンハード(ヴェルデ)を
軟材の神代ねずこに
2.UVレジンソフト(ヴェルデ)を
超硬質材の縞黒檀に塗ってみました。
UVレジンは竹串の先に少しずつ付けながら
均一な光沢になるように薄く仕上げるのがコツです。
このような仕上がりです。
実用を重視されるならどれも「あり」かと思います。
個人の感覚の差がありますので、一概には言えませんが使用感は悪くないです。
ただ、使い慣れれば滑り止めがなくてもさほど気にはなりませんし、クロバーのシャトルでも飛ばしてしまうことはよくありますので、
どれがいいとも言い切れません。
木製のシャトルに樹脂を塗ると元に戻すことはできませんので、やってみようという方は自己責任でお願いします。
tetugetaは風合いを重視して木製シャトルを製作しておりますので、販売用に塗ったものを出品することはありませんが、どうしてもという方がおられましたら相談には乗ります。
素材のままで同様の効果があるのは紅桧ですが、檜油の安定仕上がりに三か月ほどかかります。
以上、実験報告でした。
日本ホビーショーに行けるようになりました。
最初で最後かもしれませんので、三日間じっくりと回りたいと思います。
アピューさんのワークショップなどにも参加したいと思っていますし、皆さんと出会うことがあるかもしれませんが、その時は気軽に声をかけてやってくださいね。