有馬晴信と言えば、キリシタン大名として、
また岡本大八事件に関わったことでも有名な人物である。
この晴信、キリシタンでありながら宣教師に、大いに不満を持っていた。
曰く。
「司祭たちは、日本人の美しい慣習や高尚な態度を学ぶ努力をほとんどしていない。
これは全く、無知と言うべきことである。」
「宣教師から見た当時の日本人」
についてはよく話題に上るが、逆に、
「日本人から見た宣教師」
は、キリシタン大名という立場からも、このように見えていたのである。
後、岡本大八事件で幕府より死罪を命ぜられ、彼は切腹するのだが、
宣教師の記録では、
「彼はキリスト教徒であるため自殺を選ばず、妻たちの見守る前で家臣に首を落とさせた。」
とある。
『日本人の美しい慣習、高尚な態度』
を誇りにしていた晴信は、その思いのように慣習に従い武士らしく、
見事に切腹して果てたのか、それともキリスト教の教義に従って死んだのか。
どちらが事実であったか、定かではない。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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