讃岐勢の最期☆ | げむおた街道をゆく

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ここにおいて、仙石、いくさに敗れ、土佐讃岐の兵卒混一になって崩れた。
桑名太郎左衛門、信親に使者を馳せて曰く。
「今すぐお引き返しください、少しも遅れてはなりませぬぞ。」

槍を入れる信親、存保、撤退の下知をしたが及ばず、共に押し立てられ、
存保が、家人に言うには、

「阿波の守護だった頃、信親と戦う事数度にして、
一度は長宗我部が首を見んと切望していたが、
その遺恨は今である。

信親に呼びかけて討死させ、我が思いを晴らすとしよう。」

信親に使者を馳せて、曰く。

「今日の戦いは仙石の謀の拙さによるとは言え、
恥辱は先手の将帥にあり。
引き返して勝負を決したまえ。

存保も加勢申すべし。」

存保、馬に鞭を打ち馳せ行くと、
信親も勇壮の将なれば、もっともであると承諾し、
両将共に取って返し、敵の中へ馳せ入れ、
火水の如く戦いて、晴れなる戦死を遂げられた。

香川民部少輔、安富肥前守、羽床弥三郎、
阿波の矢野、河村などの軍将数十人、
勇名ある者数百人、総兵千有余人、
皆、力のある限り戦い、そして死んでいった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 戸次川の戦い、十河存保

 

 

 

ごきげんよう!