鳥刺し舞☆ | げむおた街道をゆく

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阿波攻略を目指す長宗我部元親は、十河存保を勝瑞城に攻めた。


ところが、ひどい豪雨に襲われた挙句、長宗我部軍は洪水に見舞われてしまった。
8~9月のことなので、台風でも直撃したのかもしれない。
 

長宗我部軍は、陣屋の屋根、樹木の上へと逃げる羽目になった。
もちろん、十河軍が、これを見逃すはずがない。
小舟で漕ぎ出した十河軍は、樹上の長宗我部兵を狙撃して回った。
が、大勢が覆るわけもなく、水が引くと攻城は再開され、存保は讃岐へ逃れることになる。

後に、十河方は宴席のたびに「鳥刺し舞」を舞った。
勝瑞城での手柄自慢を、寝鳥を取る鳥刺しに例え、憂さを晴らしたのだ。
これを聞いた長宗我部方は悔しがり、同じく鳥刺し舞をやった。
こちらは、十河方の卑怯を嘲笑うためだった。


応酬を知った元親は家臣をたしなめた。
「存保は勇将だった。

弓矢をとって敗れた武門を嘲笑い、酒席の肴にするとは恥ずかしくないのか。」
それ以降、鳥刺しが舞われることはなくなったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 戸次川の戦い、十河存保

 

 

 

ごきげんよう!