日頃、愛宕山を信仰し☆ | げむおた街道をゆく

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蜂須賀修理大夫正勝は、日頃愛宕山を信仰し、その頃は播磨龍野におられたので、

愛宕山へ参詣なさり、祈念なさっていたところ、

どこともなく老人の山伏が法螺貝を持って来た。

 

山伏は、

「宿坊より献上いたします。」

と言い、法螺貝を差し置いて帰った。

 

正勝は不思議に思って宿坊に入り一礼を申されたところ、

宿院の僧はこれを聞いて、

「左様のことは、こちらは一向に存じ申さず。」

と言った。

このため僧は、

「きっと権現より奉りなさったのでしょう。

戦場で貝を吹く事は獅子の吼えるが如く、この一声には悪魔は降伏して怨敵は退散し、

子孫は御繁栄となりましょう。」

と祝した。

 

その夜、正勝の夢の中で山伏と童子が歌を吟じ、
"香をとめよ 蜂須賀もとに 澄水の 濁らぬ世々の 末が末まで" 

と吟じていた。
 

これより以後、出世なさって阿波守となられた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 矢作橋の出会い、蜂須賀正勝

 

 

 

ごきげんよう!