武人の斬るものに非ず☆ | げむおた街道をゆく

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宇喜多秀家の重臣である戸川肥後守達安は、朝鮮の役にも秀家に従い従軍したのであるが、
達安はここで、朝鮮の人を、自身で一人も斬ることはなかった。

それにはこのような理由がある。

達安が朝鮮に渡って、刀で初めて朝鮮人を斬ろうとした所、

その者は手を合わせ、声を上げて泣き叫んで命乞いをした。

その有様は日本の婦人や童にも劣る、みっともなさであった。

彼はこの有様に驚いて、

「これは武人の斬るものに非ず。」

と思い、その後敵を追い討ちするような時も、
自身は刀を持つことはなかったと云う。

この戸川達安は、普段は大変な驍勇(強く勇ましい)の人であり、

家来を手討ちにするときや、
罪人を処刑するときも自ら行なっていたほどであったのに、

それとは異なり、異邦においては、
一人も人を殺さなかったのである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 仁王の如し、戸川達安

 

 

 

ごきげんよう!