勝成、14歳☆ | げむおた街道をゆく

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1579年3月末日の事。

武田勝頼に奪取された高天神城を取り戻すため、徳川軍は兵を送り横須賀で対峙、
武田軍としばらく睨み合っていた。

その日は結局、文字どおりただ両軍睨み合うばかりで双方が仕掛ける気配は無く、
一向に戦況が変わらない状態だったので、

先に武田軍が痺れをきらせて城へさっさと引き上げてしまった。

徳川軍もここは退き時と心得て、何事も無く帰国の途に就く事となった。
 

だがこの時無事に帰れると言うのに、なぜか1人だけワーワーと泣きわめく若武者がいた。
「槍をあわせて怪我をした訳でも無し、仲間が死んだ訳でも無しなんで泣いているのだ?」
と周りにいた大人達も訳も分からず、泣き出したこの子供に困ってしまった。

雑兵某、

「どうしたんだボウズ、腹でも痛くなったのか?」

国松、

「違う! そうじゃないんだ!

私は今日が初陣だと言うのに結局なんの活躍も出来なかった。
それが悔しくて悔しくて…。」

それを聞いた周りの大人達は呆れると同時に、とんでもないガキだと驚いたそうな。

 

時に、水野勝成、14歳。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 倫魁不羈、水野勝成

 

 

 

ごきげんよう!