可児才蔵吉長が、森長可に仕えていた時のこと。
長可は、諏訪山の城及び大森上恵らの城塞を攻め、
梶田に駐屯して首実検を行ったところ、
長可の軍は460程の首級を得ていた。
この時、才蔵は首3つをひっさげて来て、
「16級獲りました。」
と言った。
しかし申告と首の数が合っていないので、長可がその理由を問うと、
才蔵は、「多く獲りすぎたので捨てました。」と言った。
そこで長可が、
「460余りすべて獲り主がおるぞ。
お前が獲ったという証拠はあるのか。」
と尋ねると、
才蔵は、
「それがしが獲った首には、笹の葉を含ませてあります。」
と答えたので、
長可が命じて確認させると、確かに笹の葉を含んだ首が13級あった。
こうした出来事により、吉長は世に『笹の才蔵』と称されるようになった。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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