文禄元年、毛利秀元は、朝鮮に渡海するために航行していた。
航行中に船長が座礁している船を発見した。
その船を見た秀元は、我が眼を疑った。
「な、なぜ太閤殿下の船がこんな所に!?」
なんとそれは豊臣秀吉の船だった。
よく見ると、裸のまま手に刀をぶら下げた秀吉が岩に乗っていた。
「太閤殿下、毛利秀元です!」
秀元は名を名乗って秀吉を自分の船に招いた。
そして船頭は厳しい追求のうえで誅殺した。
秀吉は危篤の母・大政所に会うために、急いでいた道中で遭難したのである。
結局、大政所は亡くなったが、
その後に秀元が正四位下となり、
豊臣姓を授けられたのは、この時のお礼なのかもしれない。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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