浅井下野守(久政)が、小谷城にて切腹の時、舞の名人である鶴松太夫という者、
日々の相伴にも外れないほど、久政より寵愛を受けており、
「この度も、御相伴仕るべく候。」
そう言うと、最後の酒宴を行い、久政の介錯を遂げると、その身が、
「同座を汚さんことは、恐れあるに似たり。」
と、縁の下へ降り、腹を掻き斬ったという。
譜代重代の侍であっても、このような時には降参不義の心出来るというのに、
その身はそういった役では無いにも関わらず、日々の恩を感じ、
義を思い、死を快く致したのであり、めったにないことである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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