松本氏輔☆ | げむおた街道をゆく

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ある年、那須が白河を攻めたとき、白河方への加勢として、

会津より、佐瀬氏と松本右京が派遣された。
 

ところが、佐瀬氏の勢の働きは諸事キビキビとしていたものの、

松本右京の勢は働き甚だ鈍く、人々はこれを大いに嘲笑した。
 

敵である那須方からは、

『佐瀬殿は聞及しよりも無慈悲な人だ。

しかし松本殿の御慈悲によって、我ら那須勢は多くが無事国に帰ることが出来た。
松本殿のご芳志には、かたじけなく存じております。』

と言う、嫌味たっぷりの落書を出される始末であった。

さて、時過ぎて、右京の子・図書。

ある時、鷹狩に出かけたおり、

地下の女童たちが磨臼を引きながら歌を唄っているのを聞いた。
 

その歌は、
『松本殿はするす米、敵だに見れば引け引けと~』
こんな内容だった。
 

するすとは米のモミを取り除くこと。モミを取るため米を引くのとかけているわけだ。

図書は、父の汚名が今だ消えていないことを知り、これを深く恥じた。
そして討死をして、家の汚名を注ごうと心に決め、程なく討死をしたとのことである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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