由利十二党の人質☆ | げむおた街道をゆく

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小野寺景道の時代。
景道は、国元を嫡子である義道にまかせ、上洛した。
 

留守を預かった義道、気負う所でもあったのか、

由利十二党に人質を要求した。


由利十二党は、正面から小野寺と戦うことも出来ず、素直に人質を出した。

しかしこんな強引な事をされて、気分のいい者はいない。
そうでなくてもあまり人気のない小野寺。

由利十二党らは、安東氏に親戚を持つ者も多い。

と、これをどこからか伝え聞いたのは、小野寺の人質になっている由利十二党の一つ、
石沢氏の母である。
この母、大した肝っ玉というか、烈女だった。
自分が邪魔ならと、とっとと自害してしまったのだ。
だがそれだけではない。
この母、他の人質も一緒に、 自害させたのである。 

とはいえ、一緒に死んだのは、皆男子であるのが、せめてもの良心だろうか。
幼女だった矢島、下村、玉前の人質は、この集団自殺に巻き込まれずに済んだ。

こうなってはもう由利十二党も戦うしかない。

背後の安全と援助を安東氏に頼み、
義道と一戦交えた。

義道は数で勝りながら、伏兵に引っ掛かって負けた。
由利勢の勝利である。

がしかし、こうなった以上戦国の習いとして人質は殺されるだろう。
まして負けて気の立っている小野寺勢は、殺せムードだった。
 

だが義道。

「元々人質を取ったのは、彼らに心変わりせず、小野寺の味方で居て欲しいからだった。
だがどうだ? 

人質をとったところで、彼らは私の敵になったではないか。
もはや人質などとは意味のないもの。

三人の幼女はちゃんと送り届けてやれ。
その上でもう一度、由利に攻め込み、堂々と勝とうではないか。」

と家臣の日野内匠と奥山八郎に、人質の幼女を矢島氏らに送り返したのである。

これに感激した、矢島、下村、玉前氏は、

以降、由利十二党の中で、小野寺派となるのだった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 局面での選択を誤る、小野寺義道

 

 

 

ごきげんよう!