奥村永福の妻☆ | げむおた街道をゆく

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佐々成政は、八千の兵を率いて、

前田家の侍大将・奥村助右衛門永福が守る能登末森城を囲み、
成政は本陣をもって後巻を抑え、厳しく攻めた。

 

成政、「この城さえ破れば、能登一国は即座に打ち従うことだろう。

後巻のないうちに乗っ取れ!」

と命じた。

末森城はわずか二、三百ばかりの士卒で敵を防いでおり、

永福は、

「これほど強く攻められては、もはやこれまでだ。自害しよう。」

と悲観的であった。

しかし、その妻は小袖を掻き取り、鉢巻をして刀を横たえ、

鹿をたくさん煮て下女に持たせ、
塀内の人々に、自ら配り食べさせていた。

そして、

「昔、楠木という大将は、日本国を敵にして籠城したと聞きます。
明日は金沢より後詰のあることでしょう。

ただ、一夜を防ぎなさい。」

と励まし廻っていた。

これについて永福は、

「今日の振る舞いは、男子よりもすぐれている。」

と言った。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 末森城の戦い、奥村永福

 

 

 

ごきげんよう!