故に私は法体となるべし☆ | げむおた街道をゆく

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里見義堯公が、御法体となられるにつき、御一門や御家老中が申し上げたことには、

「昔から大将が法体となることは色々とありますが、大方は不吉でした。

平清盛や北条高時のように侍の行儀を苦しく思って法体となり、

悪行をなす者もいました。

また常人では大将の威勢がないので、
法体となる者もおりました。

主君はどのように思し召されますか。」

義堯公は、これを聞こし召すと、

「私が義豊を討ったのは父の仇である故で、是非なく討ったものである。

それなのに私は嫡子の方を殺して、

自分が大将と誇ることを喜ばぬのだ。

故に私は法体となるべし。

しかしながら、両国を他人に取られることは、なおもって不孝である。

今より以後は、義弘を大将として、各々は忠を励まし給われ。」

と涙を流して宣った。

 

このため皆々これを感動し、涙を流して御前を罷り立った。

その後の合戦では、
義堯公は後見のために出陣されるといえども、大将は義弘公と御定めになったのである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 仁者必ず勇あり、里見義堯

 

 

 

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